全国に緊急事態宣言が拡大し、今年の夏も海岸でのレジャーが縁遠いものになっている。そこで避暑気分に日本映画から「水辺でバストを披露」の名作を振り返ってみたい。映画評論家・秋本鉄次氏が推すのは、無名時代の今井美樹が出演した「犬死にせしもの」(86年、松竹)だ。
「漁船が行き交う港の一角で、海賊たちに襲われます。いったん海に飛び込み逃げますが、そのあとは覚悟を決めて『脱いだらええんやろ!』と自分で服を脱ぎ、あぐらをかく。それを取り囲んだ男たちがカメラでバチバチと撮影会を始めます。その後はシンガーに専念したので、まさしくワンアンドオンリーな場面でした」
船上での名場面も多い。映画ライター・松井修氏は麻生久美子のデビュー作「カンゾー先生」(98年、東映)に驚かされた。
「戦争末期、カンゾー先生(柄本明)とともに小舟に乗り込んでいた麻生が、クジラを追って海に飛び込みます。クジラに引っ張られる形で麻生のモンペが脱げて、下半身がスッポンポンに…」と解説する松井氏によれば、今よりも肉感的な麻生の白いヒップが「海面に映えました」とのことである。
小柳ルミ子は日本アカデミー賞主演女優賞に輝いた「白蛇抄」(83年、東映)で、夜の滝壺で全身を清める場面がある。小柳本人は「凍りつく寒さで心臓が止まるかと思った」と極限ロケだったことを明かしている。
8月24日発売の「週刊アサヒ芸能」9月2日では、ほかにも“水もしたたる名場面”が一気に誌上ロードショーとなっている。