11年公開の映画「モテキ」では真木よう子(31)、長澤まさみ(28)らとともに“いい女”を演じるなど、日本を代表する女優の一人に成長している。
「清楚系美人OLを演じましたが、主人公やリリー・フランキーを相手にした濡れ場では、大人の色香を存分に見せつけていましたね。特に情事のあとのベットで見せた背中の色っぽさは、女としていい年の取り方をしている証拠でしょう」(映画評論家・秋本鉄次氏)
「時効警察」などで麻生を起用した三木聡監督は、麻生の女優としての魅力を「無我の状態で芝居ができる、日本では稀有な女優さん」と評している。「監督の要望どおり作品によってどんな色にも染まるタイプ」(前出・秋本氏)として園子温氏ら日本映画界を代表する監督たちからも引っ張りだこの状態だ。
清楚なイメージが強い麻生だが、意外にも映画ではさまざまなタイプの「セクシー」を演じており、大きな転機となった「カンゾー先生」では、みずみずしいオールヌードも披露した。
劇中での麻生は、主演の柄本明に恋するヒロイン役。赤い襦袢のまま布団の上でM字開脚の姿勢となり、股間を男にまさぐられるシーンでは、しだいに興奮して着物がはだけ、バストトップがポロリ。公称バストは80センチと微乳ではあるが、形のよさと張りは数字以上のボリューム感がある。
さらに海に出て鯨をしとめようとするシーンでは、鯨に海中に引きずり込まれ、身につけていたモンペが水圧で脱げてしまうのだが、カメラは麻生の桃尻を前後左右から執拗に追いかける。最後に船に上がって下半身裸のままカンゾー先生の目の前に仁王立ちするシーンでは、胸の谷間からおなか、下腹部へとつながる絶品ラインが堪能できる。
「この映画出演も半分はダマされたようなもので、麻生はヌードシーンがあることも知らせれておらず、マネージャーから勧められるままオーディションを受けたそうです。結局は出演を受け入れたところに、女優としての覚悟が見て取れます。ちなみに、この映画のポスター撮影はアラーキーこと荒木経惟氏で、こちらもかなりセクシーな写真でしたよ」(芸能評論家・小松立志氏)
残念ながらこの映画以降、ヌードは披露していないものの、作品ごとに新たなセクシーレパートリーを増やしている。03年の「SF Short Films」ではパンティが見えるほどの超ミニスカで踊りまくり、07年の「怪談」では、切ない吐息を漏らす初夜シーンに挑戦。10年の「シーサイドモーテル」では、スラリとしてナマ脚を見せ、「で、ヤルの? ヤらないの?」とセクシーに迫るホテトル嬢。08年「純喫茶磯辺」ではミニスカ・メイド服姿を披露という具合だ。
プライベートでは、07年に売れっ子スタイリストの伊賀大介氏と結婚。12年に第1子を出産し、晴れて“人妻女優”へ。この結婚も麻生のイメージアップに大きく影響しているという。
「夫はイケメンのファッション業界人ながら、プロレスやヤクザ映画のマニアで、サブカル系の話題も大好き。麻生が吉田豪氏のインタビューを受けることになった際にも、『腹をくくって全部、答えろ』『原稿も削るな』といった助言をしたそうです。麻生も事務所の反対を押し切ってこうしたアドバイスを受け入れたそうですが、この広い度量が、あまたいる「清楚系女優」とは一線を画す存在感につながっているのでしょう」(前出・小松氏)
数々のハードな過去を、悲壮感を感じさせることなくサラリと振り返って笑い飛ばせる麻生の懐の深さこそが、魅力の源泉なのだ。