大洋ホエールズ一筋で、プロ通算201勝。名球会入りも果たしたレジェンドの1人である元プロ野球選手・平松政次氏と言えば、切れ味鋭く曲がるシュートを武器に持つ。これが「カミソリシュート」と世間から称されたが、その意外なる“名付け親”が出演動画で明かされた。
巨人、西武で活躍した元プロ野球選手・大久保博元氏のYouTubeチャンネル〈デーブ大久保チャンネル〉の、平松氏が出演した、10月2日付け投稿回でのことだが、現役引退後、誰が名付け親だったのかと、ずっと気になっていたという平松氏。ある日、ベテラン記者が集まる会合に講師として招かれ、記者の1人から、それは「ミスター」だと伝えられたという。
「あいつのシュートはカミソリみたいだ」といった現・巨人終身名誉監督の長嶋茂雄氏の一言が広まったのだと明かされたそうだ。
それくらい、長嶋氏は平松氏のシュートを苦手にしていたようだ。対戦の際には、平松氏が投球フォームに入ると、長嶋氏はやや短くバットを持ち直していたようで、それは、初めから短く構えては客席のファンにバレてしまうからと、「巨人の4番の名が廃る」と考えた長嶋氏の苦肉の策だったことも、平松氏の口から明かされたのだった。
他にも、王貞治氏はどんな状況でも失投を見逃さずに必ずホームランを打っていたのに対し、長嶋氏は「ここぞ」という状況で、どんな厳しいコースのボールであろうとも、必ず安打していたといった両氏の違いも平松氏が解説した。
「ON」との対決秘話も含め、平松氏の語り口で、1970~80年代NPBの古き良き時代が鮮やかによみがえるような見応えであった。
(ユーチューブライター・所ひで)