昨年の東のリーディングに輝いたとはいえ、内田博幸(43)の先行きには暗雲が垂れこめる。大井競馬の後輩で昨年3月に中央デビューした戸崎と僅か1勝差。ゴールドシップの騎乗ミスで須貝尚介師(47)に見切りをつけられたのだ。スポーツ紙デスクが解説する。
「須貝師は12年のダービー5着の時から不満を募らせていたそうで、根は深そう。内田は寡黙なタイプだけに誤解されやすく、修復は難しい」
ただ、昨年のジャパンカップでのデニムアンドルビーの内田から浜中俊(24)への乗り替わり劇は、同馬を管理する角居勝彦師との火ダネが原因ではないという。デスクが続ける。
「昨年のリーディング1位・角居厩舎の主戦というと、シーザリオで初海外GIをプレゼントした福永と思われがちですが、実は特定の騎手にこだわらないのが角居流。騎乗回数トップの高田潤(33)でさえ28回だけで、福永とC・デムーロ(21)が25回で続く。16回の内田は〈7・2・2・5〉と好走率が高いだけに、今年も重用されますよ」
内田自身の成績を見ても、特定の厩舎と結び付く傾向は見られないという。競馬ライターが話す。
「川田将雅(28)と松田博資師なんて162回、戸崎は堀師と100回という中、内田はさまざまな厩舎で勝負騎手として起用されている。例えば年間23勝だった戸田厩舎で22回乗って7勝と貢献、馬券的にも覚えておきたいコンビです」
騎手と調教師の相関関係には、意外なほど馬券攻略に役立つネタが転がっているのだ。伊吹氏も推奨コンビをあげる。
「強烈なヤンチャキャラの藤田伸二(41)が福永と岩田を批判しながら幸英明(37)に一目置くというので調べてみると、幸は西浦勝一厩舎で〈7・8・12・33〉と好成績。東京大賞典を制したホッコータルマエとのコンビで有名ですが、下級条件でも穴馬券を提供するなど、巧みな騎乗が光ります。藤田自身も騎乗数こそ減っていますが、白井寿昭師とのコンビで優秀な数字を残しています」
そして今年リーディングを狙う川田と浜中のライバル対決も見ものだ、と前出・競馬ライターは言うのだ。
「安田隆厩舎の主戦は、出色の好走率を残した浜中に軍配が上がるが、元所属騎手だった川田にも意地がある。2人が安田隆厩舎の馬に乗ってきたら黙って買いでしょう」
まさにウハウハ馬券の鉱脈と言えそうだ。