西の武が東西リーディングのベスト10に返り咲いた昨年、逆に6位から11位と大きく後退したのが東の横山典弘(45)。112勝から83勝まで落とした理由は、御大・藤沢和雄師との「絶縁」だった。美浦の厩舎関係者が明かす。
「藤沢師が管理するフラムドグロワールが5月のNHKマイルCで惨敗して以降、騎乗馬はゼロ。ただ、豊と違って他の厩舎のバックアップが少ないのも影響していますね。東の御三家の堀宣行師は戸崎圭太(33)、国枝栄師は蛯名正義(44)という主戦を抱える状況とはいえ、蛯名を敵視している点がいただけない。蛯名番の記者ばかりか、若手記者が蛯名の取材後に横山にコメントを求めると『お前、蛯名派だろう』と無視することもあってね。あれじゃ、他の厩舎も依頼しにくい」
現在は妹の夫の菊沢隆徳厩舎や関東5位の大竹正博厩舎が中心。専門紙記者が語る。
「大竹師は横山がダービー制覇したロジユニヴァースの調教助手だったので、信頼が厚い。藤沢師の主戦・北村宏司(33)も乗せているので、和解の鍵を握る人物かもしれない。あるいは横山の息子で昨年39勝と飛躍した和生(20)に堀師と国枝師が依頼しており、藤沢師が声をかける時がチャンスじゃないでしょうか」
復活劇の明暗なら、松岡正海(29)と三浦皇成(24)だ。タレント出身の両夫人同士は仲がよく、子供のお受験準備に余念がないが、前出の個人馬主によれば、
「松岡はケガがあったとはいえ、年々下降気味。同期の石橋脩(29)とエージェントが同じだったことがあるが、『脩に先に回してんじゃないの?』と毒づき、袂を分かってから暗転した。かつてはマイネル軍団の主戦だったのに、Cランクまで落ちた。一方の三浦はフリーから心機一転、鹿戸雄一厩舎に所属して腕を磨き、夫人・ほしのあきの芸能界人脈を生かしてAKB関係やパチンコ業界の個人馬主と親しくなり騎乗機会を増やした。昨今、馬主の意向で騎手が決まることを心得ていますね(笑)。遊びにしても、松岡は蛯名グループとカジノ派だけど、三浦はゴルフ派で、田中勝春(42)や調教師にかわいがられていますよ」
実は三浦&鹿戸師、田中勝&宗像師のコンビは馬券的にも魅力だという。競馬評論家・伊吹雅也氏が解説する。
「昨年、前者のコンビは〈8・6・4・52〉で単勝回収率が262%、複勝回収率は108%。後者は〈10・3・8・62〉で、単が209%、複が110%と、注意を払いたい」