チームの浮沈を左右した選手がもう一人、阪神のドラ1ルーキー・佐藤輝明(22)だ。
「佐藤はレアキャラですよ。シーズン前半の活躍と首位独走、そして後半のスランプと失速。これだけチームの勝ち負けに影響を与えた新人は思い浮かびません」(佐藤氏)
三振数173は両リーグ通じて断トツ。8月22日から10月3日までに、歴代野手ワーストとなる59打席連続無安打を記録した。
「大きな上段の構えで長打を量産したものの、データ野球で丸裸に。インコース攻めで、フォームが窮屈になってしまった。矢野(燿大)監督の気持ちもわかるけど、最後まで使うべきだったと思う。飛ばす才能はあるので、グリップの位置を下げても飛距離は出るはず。ノルマは3割40本。バースや掛布レベルの選手になりますよ」(角氏)
佐藤輝の約8倍もの年俸で契約しながら、すっかり忘れ去られた存在が、巨人のテームズ(35)。メジャー通算96ホーマーの長打力に期待が寄せられたが、
「4月27日のデビュー戦でレフトを守り、ライナーを処理した際に右アキレス腱断裂の大ケガ。わずか1試合で帰国しました。ゲレーロ、モタ、そしてテームズと、背番号44をつけた外国人選手はいずれも短命に終わっていることから『呪われた背番号』と指摘する声も」(スポーツライター)
1試合どころか出場ナシに終わったのがロッテの清田育宏(35)。謹慎明けの5月に今年2回目となる「不倫疑惑」が噴出し、懲りない行状に異例のクビ宣告を受けた。
「シーズン途中で契約を解除されたのは自業自得ですけど、ロッテに清田がいれば、勝てた試合がひとつ、ふたつはあったと思う。優勝争いが最後までもつれただけに彼の不在は大きい」
こう言って悔しさをにじませる佐藤氏は、球界復帰を目指す清田の練習パートナーを務めている。
「月に2回ほど練習に付き合っていますが、ちゃんと体をケアしながら鍛えていますよ。NPBじゃなくてもいい。独立リーグでもいいから、きちんと野球と向き合って納得した上で、選手として区切りをつけてほしい。そのためにできることは協力したい」
シーズン終幕は、リベンジ劇の幕開けでもある。