同じく予想を大きく裏切った金満エースが巨人・菅野智之(32)だ。角氏は、新たに加入した桑田真澄投手チーフコーチ(53)を含めてバッサリ。
「菅野はまだ自分の能力の8割くらいしか使い切れていない。簡単に言うと、まだ手投げの状態。そこで、小さな体を120%使ってメジャーにも渡った桑田コーチの教えが生きてくる。桑田コーチを招聘したのは菅野の成長を思ってのこと。よりパワーアップした100%の投球が見られると信じていたのですが、2人に裏切られた気分です」
今季6勝で2ケタに届かず、年俸を勝利数で割った1勝の単価は約1億3000万円。「給料ドロボー」と言われても致し方ないが、
「年俸というのは、去年の活躍に対して与えられるお金だと思っています。昨年15勝したから菅野は8億円ももらえるわけで、たまたまダメだったから1勝あたりいくら、という計算ではかわいそうな気もしますよね」(佐藤氏)
チームへの貢献も実績もないのに、約2億円で2年契約を結んだのが阪神のチェン・ウェイン(36)だった。
「チェンは20年のシーズン途中でロッテに電撃加入したものの、白星はゼロ。球威の衰えは明らかでした」(スポーツライター)
不安は的中し、今季2試合に登板して1勝。左肩の故障もあって、2軍暮らしが続いた。
「年俸契約は代理人を介してドルで結ばれましたが、当時は円高。昨今の円安で“不良債権”が膨らまなければいいのですが」(スポーツライター)
今季限りでの引退を表明したのは、ソフトバンクのデニス・サファテ(40)。通算234セーブをマークし、18年オフに3年総額20億円の大型契約を結んだが、以降の登板はゼロ。抑えを引き継いだ森唯斗(29)もパッとしない。日本人投手で3位となる年俸4億6000万円の超高給取りは、15セーブに終わった。
DeNA・山崎康晃(29)もかつてはセを代表するクローザーだったが、今季は中継ぎが定位置に。
「メンタル的には都落ちの状態ですよ。通算170セーブの実績を考えても、クローザーとして活躍してもらわないといけない選手。力に頼らずに抑える技巧派への転身も頭に入れてほしい」(角氏)
代わりに9回のマウンドを託されたのが三嶋一輝(31)だったが、
「巨人との開幕戦では、同点で迎えた9回裏、亀井善行(39)にサヨナラ本塁打を献上。21セーブを挙げたものの、防御率は4点台と安定感に欠けました」(スポーツ紙デスク)
同点もしくはリードを守り切れなかったのは計9回。来季は救援失敗王のタイトルを返上し、頼れる守護神に成長してほしい。