12月16日、米倉涼子主演「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)の最終話が放送された。視聴率は17.7%(世帯視聴率)で、初回の19.0%に次ぐ結果に。シリーズものの宿命とも言える“マンネリ感”もあってか、思わしくない数字も出していた同ドラマだが、その不安を一掃した形だ。なお、瞬間最高視聴率は21.9%。全10話の平均視聴率は今年の“民放連続ドラマ”でトップであった。芸能ライターが話す。
「最終話は、このドラマの最も根幹となっており、また、米倉扮する大門がたびたび口にする“目の前の患者を助ける”の精神を貫いた回だったのではないでしょうか。野村萬斎扮する東帝大学病院メディカルソリューション本部長の蜂須賀隆太郎が罹患した進行の速い重度のガンを、大門が明日にでもオペしようと躍起になるんですが、蜂須賀自身が、新型のウイルスに感染してしまう。そして、自身を感染センターの中に隔離し、手術も拒むのですが、何とか中に入って手術を始めるという展開です」
大門は、フリーランスの外科医で、“一匹狼”の女医設定だが、毎シリーズ、大門の力だけでは到底助けることが難しい患者が出てくる。周囲の医師たちを巻き込んで一致団結するシーンがあるが、今話はそれが、ひときわ強調された展開だったという。
「内田有紀扮するフリーの麻酔科医・城之内博美は、シリーズ当初からの10年来の“相棒”と言っても過言ではありませんが、それ以外にも、お馴染み遠藤憲一扮する東帝大学病院の蛯名元外科部長と勝村政信扮する外科リーダー・加地秀樹、さらに鈴木浩介扮する外科医・原守、そして今田美桜扮する看護師・大間正子、さらに派閥対立していた蜂須賀派の外科医・興梠広(要潤)までもが、大門らによる蜂須賀の手術に参戦した今話の手術シーンは見応えがありました。終盤、手術が無事に成功し、携わった医師&看護師たち全員が銭湯に浸かる。ここで米倉が、手と脚を真上に上げて限界まで肌見せすると、それに続けて、内田と今田も手を万歳と上げ、男性陣は大門の格好をまんまマネる、という“サービスシーン”は、いつにも増して反響が大きかったようです」(前出・芸能ライター)
ラストで、助かった蜂須賀は大門に“告白”するのだが、大門が恋愛初心者ぶりを発揮し、すれ違う。2人が抱き合うなどの艶っぽいシーンは拝めずに終わった。今回が最後と取りざたされることも少なくない「ドクターX」だが、次シリーズも期待できるような余韻を残したと言えそうだ。
(島花鈴)