1月24日にスタートした女優の小野ゆり子(24)が初主演した連続ドラマ「天誅~闇の仕置人~」の初回平均視聴率が2ケタに届かず、8.4%に終わった。
前クールの同枠で放送された連続ドラマで、財前直見と沢村一樹のW主演作「家族の裏事情」の初回6.5%より下がりはしなかったが、1ケタに甘んじた。裏番組の連続ドラマ「3匹のおっさん」(テレビ東京)の2回目は初回(11.6%)より下がったものの9.3%を取っている。「振り向けば、テレビ東京」どころか、このままでは追い越されてしまいそうだ。
「天誅──」は、戦国時代の女忍者(小野)が現代にタイムスリップ、悪人を成敗する勧善懲悪ドラマ。ウリは本格的なアクションシーンとフジの連ドラ初出演の泉ピン子の起用だったが、どちらも成功したとはいいがたい。
「元締め役のピン子が終始しゃべりまくってとにかく耳障り。小野はセリフに難ありなのか、しゃべるのはカタコトだし表情も硬いまま。見せ場のアクションシーンもスタントマンが吹き替えているのがバレバレ。悪人退治も中途半端なままで終わり、スカッとするどころかドッと疲れが出ました」(芸能ライター)
フジの金曜8時枠は長い間お得意のバラエティ番組を放送してきた。が、次第に数字が取れなくなり、中高年女性向けにターゲットを絞り、昨秋、17年ぶりに連続ドラマ枠に変更した。第1弾が「家族──」で、テレ東の裏番組は船越英一郎主演の「刑事吉永誠一 涙の事件簿」だった。
「ところが『家族──』が、まさかの低視聴率。テレ東に負けたことでスポンサーはカンカンだった。『天誅──』の今後の数字が右肩下がりなら、前クールで今世紀最低視聴率を取った『夫のカノジョ』同様打ち切りは確実。ドラマ枠撤退もやむを得ない状況になってきた」(芸能リポーター)
それにしても不思議なのが世直しドラマを同じ時間帯にわざわざぶつけてきたことだ。絶対の自信があったとでもいうのか。これについては、テレビ誌記者がタネ明かしする。
「すべてはフジの凋落が原因。実はフジにゆかりの深い別の人気女優の主演ドラマが放送される予定だったが、フジでの主演ドラマがことごとく低視聴率に終わったことで、出演を断っていたんです。それで前倒ししたため、ネタがバッティングしてしまった。確かに凋落著しいフジで低視聴率女優のレッテルを貼られたら、他局でもお呼びがかからない。イメージが悪くなってCMに影響が出たら死活問題ですから」
トレンディ路線で一世を風靡したフジのドラマ部門は衰退の一途──。