スポーツ

江川卓、藤田監督をガン無視した“対掛布”敬遠指示の「緊迫場面」

 元巨人の江川卓氏は、1982年、セ・リーグタイ記録となるシーズン10無四球試合といった隠れた名記録があるのだが、この年、この記録を新たに塗り替える可能性が高かったことをご存じだろうか。

 同年9月4日、甲子園球場で開催された「阪神─巨人戦」。無四球10試合目をかけたこの試合では、8回裏、4対3で巨人がリードの場面で、江川氏が2アウト二塁の場面で迎えたバッター・掛布雅之氏に、当時の藤田元司監督が敬遠を指示。後続の岡田彰布氏をキャッチャーフライに仕留め完投勝利をおさめた。そして後の10月3日の大洋戦でついに10試合目の無四球完投勝利を果たしたのだが、記録はここまでとなった。

 つまり、掛布氏への敬遠がなければ新記録が生まれていたわけだが、江川氏は自身のYouTubeチャンネル「江川卓のたかされ」に掛布氏が出演した際(2月9日投稿動画)、初対決や打たれた本塁打、奪った三振などの掛布氏との思い出の中で、前述の“敬遠の1打席”が何より印象に残っていると回顧。

「歩かしてくれ」とマウンド上で指示した藤田監督に、あまりの悔しさから返事をしなかったという江川氏。その当時は「この対決をみんな観に来てるんでしょ?」との心境だったそうだが、結果的に監督としての采配は正しく、また返答しなかったことにお叱りを受けることもなかったと、藤田監督に敬意を表していた。

 記録以上に掛布氏との対決に重きを置いた、江川氏のエンターテイナーぶりもさすがだが、名将・藤田監督の勝利へのこだわりも垣間見えるエピソードである。

(ユーチューブライター・所ひで)

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