お笑いコンビバイきんぐの小峠英二が、「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)の生出演で仕事復帰したのは、去る2月7日のことだった。小峠は1月23日に発熱。24日朝にPCR検査を受けて新型コロナウィルス陽性であることが判明。同番組の24日の生放送を休んで療養を続けていた。月曜レギュラーの小峠はリモートで出演。MCの南原清隆から「おかえりなさい」と呼びかけられ、「すみません、ご迷惑をおかけしました」とあいさつ。南原に「いつもより(スキンヘッドの)テカリがいいね」とイジられると、「休んだからね。いろいろ充電できていると思います、頭のほうも」と、笑顔で返すなど、パワー満タンな様子だった。
「小峠はテレビ、ラジオ合わせてレギュラー10本の超売れっ子。『ヒルナンデス!』のようなスタジオ収録だけでなく、『相葉マナブ』(テレビ朝日系)のような地方ロケ番組もあるので、大変だったようです。所属が吉本なので穴埋めの人材はいるとはいっても、若手からアイドル、大御所芸人まで自在に話をふり、器用にツッコんで場をシラけさせないキャラはそうはいません。引く手あまたの実力派で重宝されてるんですよ」(テレビ誌記者)
その小峠が、この4月からますます忙しくなる。昨年10月、前身番組「ブイ子のバズっちゃいな!」をリニューアルスタートさせたMC番組「電脳ワールドワイ動ショー」(テレビ朝日系)が、放送半年経たないうちに格上げが決まったのだ。
現在の土曜夜10時25分スタートが夜9時55分に繰り上がり、放送時間も30分から倍の1時間に延長。同番組は各国のローカル動画を見ながらニュースではわからない世界の今をダイレクトに伝え、考えていく情報バラエティだが、コロナ禍が収まらず、海外旅行もままならないご時世だけに、より身近な世界の面白ネタやオンタイムなテーマと動画を選び出し、紹介していく。取り上げるネタに精通したゲストのトークや番組オリジナルのバーチャル・コメンテーターたちの歯に衣着せぬトークが売りとなっている。
小峠への局の期待は大きい。というのも、高視聴率番組「ヒューマングルメンタリー オモウマい店」(日本テレビ系)の立役者だからだ。同番組は昨年10月期のバラエティ番組で唯一の“勝ち組”で、2桁を連発している。扱う店や店主のユニークさもあるが、光るのは、やはり小峠の進行ぶり。決して知ったかぶりをせず、知らないことを知らないと認める素直さが好感度を爆上げし、未知のものへの興味は津々、抜群なリアクションを見せる。
庶民感覚を持ち合わせているため、視聴者目線に近く、親近感は半端ない。上手に話を回しながらの目配りの効いた絶妙なツッコミと職人芸が光る。テレ朝としては局は違うが、“二匹目のドジョウ”的に、小峠の進行による「オモウマい店」並みのブレイクを、狙いたいところだろう。
「小峠はヤル気満々。母親が大ファンということもあるのだが、『電脳─』が大のお気に入りのようです。毎回忖度なしで展開していくゲストとのトークが楽しくて仕方ないらしい。放送時間延長を聞いてこれまで以上にのびのび時間を気にせずにしゃべることができると手ぐすねを引いていますよ」(芸能ライター)
4月からはこれまでよりも若い世代(20~30歳代)に向けてより一層アピールし、さらなる視聴率アップを狙っていく。まずはお手並み拝見といきたい。
(塩勢知央)