作家の西村京太郎さんが3月3日、肝臓がんで死去した。西村さんは時刻表トリックを用いたトラベルミステリーで知られ、代表作の十津川警部シリーズはテレビ局各局でドラマ化されている。中でも高橋英樹が十津川警部を演じるテレビ朝日系の「西村京太郎トラベルミステリー」は72作品を数える大ヒットになっている。
その高橋は3月6日のブログで西村さんを偲ぶ投稿を行った。十津川警部の撮影中の写真とともに〈私にとりましては十津川警部は分身です 高橋英樹=十津川警部なのです〉〈ご冥福をお祈りいたします〉と哀悼の意を表した。
「00年に放送された第34作『津軽陸中殺人ルート 東北新幹線-成田空港 十津川警部、必死の大捜査網』から、高橋は三橋達也に代わって十津川警部を演じています。まさに高橋と十津川警部はイコールでしょう。それだけに今後どうなるのか気になりますね」(テレビ誌ライター)
最後の放送は20年の7月。年に1作、多い時では年に2作のペースで放送されてきたが、もう2年近く新作が登場していない。
「実は十津川警部シリーズは終了の危機を迎えたことがあります。放送されていた『土曜ワイド劇場』(テレビ朝日系)が16年に終了し、以降は『日曜ワイド』で放送。ところが日曜ワイドが1年で終了。この時、トラベルミステリーも終了がささやかれました。幸いにも『日曜プライム』など単発の特別番組枠で放送が続けられ、ファンは胸をなでおろしたんです。そんな過去があるだけに、新作が出ていないのは心配になりますね」(前出・テレビ誌ライター)
高橋がブログで新作の登場を匂わすような投稿をしたこともあったが、実現しなかった。ファンの不安は増すばかりだ。
「新作が登場しないのは、新型コロナウイルスの感染拡大によって、撮影ができないからだと言われています。早く感染が収束して、新作が登場してほしいものです」(前出・テレビ誌ライター)
高橋英樹は今回のブログで〈今までの十津川警部 今の十津川警部 これからの十津川警部 みんな先生の子供です〉と書いている。“これからの十津川警部”が近いうちに観られると思ってよさそうだ。