テリー これからの人生はどう考えてるんですか。
小椋 そうですね。人生の最後をどうしようかと思った時に、僕、子どもミュージカルで、ずいぶんお金を使っちゃいましてね。
テリー 20年以上やってたみたいですね。
小椋 かかるお金の大部分はリハーサル代なんですよ。稽古場代をもう少し安くできないかと思うんだけど。それで最後にいただいたお金を、稽古場兼スタジオ作りに使おうかと思ってますね。
テリー 代々木駅の近くに土地を買ったんですよね。
小椋 駅から5分のところに。177坪の土地を。
テリー 「土地代7億5000万、上物5億で合計13億円」って書いた記事を読みましたよ。いいんですか、あんなことペラペラしゃべって。
小椋 全然かまわないですよ。僕、税金はちゃんとしてますから。
テリー そりゃそうでしょうけど(笑)。いつ完成なんですか。
小椋 来年の5月ぐらい。その完成を見て死にたいなと思ってますけどね。
テリー そう簡単に死なせませんよ(笑)。
小椋 だから、その後も生き延びちゃったら、そこでミニライブをやりたいと思ってますけどね。お客さんが来てくれるのかどうかわかんないけど。
テリー テレビには出ないんですか。
小椋 別に今は拒否はしてませんけど。僕なんか出てもしょうがないし。
テリー いや、おもしろいじゃないですか。僕、今度、番組やるんで、出てくださいよ。
小椋 あのね、テレビで文句言いたいのは、今チャンネルひねると、とにかくコマーシャルかショップチャンネルですね。ほんとにテレビって、見ごたえがなくなっちゃったなぁ。
テリー そういう文句をテレビに出て言ってほしいんですよ。
小椋 NHKみたいに視聴料を取ってるわけじゃないから、テレビ局さんも経営が大変なんだろうけど、長編映画の途中でも、何十回もコマーシャルが入るから、もう勘弁してほしいよね。
テリー だから、みんなネットフリックスとかにいっちゃいますよね。古い、おもしろい映画がたくさん見られるから。
小椋 やっぱり映画は、脚本からしっかり考えて作ってますよね。日本の即興的なバラエティーショーで、失礼ながら関西の芸人さんが大声で騒いでるだけみたいな番組を見てると、ほんと悲しくなりますね。
テリー 小椋さんのこの本、映画にしたらどうですか。
小椋 こんなの映画にならないですよ。
テリー いや、なると思うな。バレてもないのに浮気を自分から奥さんにゲロっちゃう話とか最高じゃないですか。
小椋 あれは失敗でしたね。ほんと男の人に言いたい。絶対、浮気のことなんか自分から言うもんじゃない。
テリー でも、奥さんも素敵な方ですね。
小椋 いやぁ、幸い70年間も僕だけのために生きてくれてるから、ありがたいですね。でも、女としてはすごく幸せな一生だろうと、僕は思いますよ。
テリー なに勝手なこと言ってるんですか。
小椋 家内を見てると、ずっと生き方がおおらかですからね。
テリー それは旦那が小椋さんだからですよ。
小椋 だけど、僕に対する愛情表現はいまだに下手ですね。
テリー いいじゃないですか(笑)。
小椋 まぁ、僕は不満ですけどね。でも、やることやってくれてますから、感謝してますね。
◆テリーからひと言
小椋さん、最高だったな。幸せな時間でした。100歳まで生きて、「ファイナルコンサート・パート5」とか、いつまでもやってください。