意外と表沙汰にならない共演NG。中でも女性タレント絡みの禍根が長期化するのは「テレビ業界の常識」だとか。その一部始終に迫った。
今年3月に「新婚さんいらっしゃい」(テレビ朝日系)の司会を卒業したばかりの山瀬まみ(52)。森口博子(53)と並ぶ「元祖バラドル」として、脚光を浴びていた88年に噴出したのが、大竹まこと(72)とのバトルだった。
「タモリのいたずら大全集」(日本テレビ系)で共演した両者。当時、「オールナイトフジ」(フジテレビ系)でブレイクし、暴れん坊のキャラクターで売っていた大竹は、この収録でも大暴れ。ひな壇に座っている山瀬に対して、
「お前、失恋したんだってな」
とプライベートの話題を振ると、山瀬は発言を打ち消すように「いや~っ」と絶叫。そのまま、スタジオの反対側に座っていた大竹側に駆けつけると、そのまま大竹の頭をぴしゃり。それだけでは飽き足らず、ステージに逃げ出した大竹を追っかけ、手で持っていた木の板で尻を叩いたかと思えば、そのままローキックまで繰り出す始末。これに反撃すべく大竹は、きびすを返すや山瀬に詰め寄り、そのまま怒濤の押し倒し。あわや、衣装の短パンのジーンズに手をかけ、一気に脱がせようとするのだ。
「うわ~っ」
スタジオ内に山瀬の絶叫がコダマし、間一髪で全脱ぎは回避したが、チラリとパンティがのぞき、ジーンズのチャックが壊れて、山瀬は泣き出す始末。
すると、大竹のマイクが壊れていることに気づき
「マイク壊してんじゃね~よ、バカ」
と悪態をつくと、大竹は、
「壊すとはこういうことをいうんだよ」
怒りに任せてスタジオのセットを破壊。VTRはここで中断するが、その後始末は、散々なものだった。当時を知る放送作家によれば、
「80年代当時、大竹さんの主戦場はフジテレビ。とんねるずの石橋貴明など破天荒なハプニングすら笑いに変える手法でバラエティーの雄と呼ばれていた。その頃、日本テレビは、『民放のNHK』と囁かれるほど、お堅いイメージが強かった。実際、この一件で山瀬さんと大竹さんは共演NGに。怒った日テレは大竹さんを20年以上にわたって出禁にしたほど。ただ、司会だったタモリは大竹の破天荒キャラクターがお気に入りで、その後も共演することたびたびでした」
喧嘩による武勇伝で一躍その名を上げたのが、土屋アンナ(38)だ。中でも「都市伝説化」したのが、人気モデルとの掴み合いだった。
「過去に『ショーの舞台裏で土屋とモデルのMが殴り合いになった』と報道された。そこで相手として浮上したのが、道端ジェシカ(37)でした。その後、土屋自身も喧嘩の相手がジェシカだと認めたものの実際には、『殴り合っていない』と否定。ただ、当時モデルの派閥があり、両者の関係が犬猿の仲だったことも認めています」(テレビ局スタッフ)
では、実際のところはどうか。事件の事情を知る関係者によると、
「ショーの楽屋で2人がすれ違った時に、ジェシカさんが舌打ちをしたようなんです。これを聞き逃さなかったアンナさんが察知して食って掛かったというのが真相。その時にジェシカさんの肩や体を掴んだようですが、殴るところまでにはいかなかった。背景には2人ともモデル出身ですが、アンナさんが映画『下妻物語』をきっかけに芸能界でもブレイクしたのが大きい。同じハーフタレントとして注目されていただけに、ライバル心がエスカレートしてしまったのが原因」
結果的に、土屋はその後も芸能界で活動。ジェシカは海外拠点で帰国の予定はない。両者が今後も交わることはなさそうだ。