さらに、たかじんとも長年共演していた桂ざこば(74)との確執もあった。このトラブルで、ざこばをテレビで見る機会が3年にわたって激減したこともあったほどだ。
「ある番組で共演した2人。たかじんさんのリサーハルが長引いてしまい1時間半ほど収録が押してしまった。当時血気盛んだったざこばさんがこれに激怒。『今日の収録ではしゃべらない』と一方的に宣言。いざ、番組のトーク部分の収録が始まってもまったく無言を貫いていたところ、たかじんさんが詰問。それに対してその場で、ざこばさんが席を立ってしまい、そのまま決別。その後、3年間ほど絶縁したそうですが、最終的に、スタッフが仲介して和解したとか。さすがにこの時ばかりはざこばさんも平身低頭でしたが、『たかじんにケンカを売った男』として関西のテレビ界では武勇伝として伝わったほどです」(放送作家)
たかじんと並ぶ関西の大物司会者といえば、真っ先に上沼恵美子(66)の名前が挙がる。番組で俎上に上がったタレントは数知れず。しかし、16年に和解が実現した明石家さんま(66)との因縁はいまだくすぶり続けているともっぱらだ。
「不仲の原因は94年に上沼がゲスト出演した『さんまのまんま』(フジ系)までさかのぼります。上沼さんのゲスト回では、番組が東京での収録なので、スタート時間が前倒しに。ところが、これに不満を持ったのが他ならぬさんまだった。それに対して『おかげで寝不足や』と不満を述べると、すぐに上沼の耳に入り両者の共演がNGになったとか。結局、22年後に因縁の『さんまのまんま』で再会することで手打ちしましたが、上沼さんはかなり難色を示したとか。特に、『関西の女帝』と言われてからは、在京の大物MCとの共演は軒並み拒否。独自路線を貫いてきただけに、全国区のさんまと比較されるのを嫌がっていました」(放送作家)
あまりにも有名なトラブルといえば、11年にヤクザとの闇交遊で引退した島田紳助氏(66)と、まだ若手芸人扱いだった東京03の恫喝事件が記憶に新しい。
「事件が起きたのは、09年10月に生放送されたTBS系『オールスター感謝祭』のアクシデント。番組進行上は、派手なアクロバティックなパフォーマンスで人気の『シルク・ドゥ・ソレイユ』がパフォーマンスの真っ最中。スタジオが暗転すると、司会席にいた紳助さんが東京03の回答席にまで上がってきて、胸ぐらを掴んでスゴんだんです。この様子が、生放送で流れてしまい、翌日にはスポーツ新聞を飾る大騒動に。ところが関係者も直後は沈黙し続け、その詳細が明らかになったのは、紳助さんが引退してからです。それまではあまりに紳助さんの威光が芸能界で絶大で誰もネタにできなかった」(芸能記者)
どうやら真相は、番組前に東京03のメンバーが、紳助の楽屋にあいさつに行かなかったことで逆鱗に触れたようだ。この事件は尾を引いて、しばらくは東西の芸人の間に緊張関係が生じたという。大物司会者のガチ喧嘩は、テレビ業界のルール自体も変えてきたと言えそうだ。