昨年3月いっぱいでNHKを退局した近江友里恵元アナウンサー。最後に担当していた朝の情報番組「あさイチ」で、「街づくりの仕事に関わることになりました」と、今後について夢を語っていたことは記憶に新しい。
「『あさイチ』の前に担当していた『ブラタモリ』に関わっていたことで、街を作り発展させていく仕事に興味を持ったようですね。退局後は三井不動産に勤務しています」(テレビ関係者)
近江氏は現在、同社の開発企画部という地域開発に取り組む部署に所属しているというが、彼女が関わっている横浜・関内の再開発プロジェクトについては、地域住民の反対運動が起きているのだという。
「三井不動産が手がける旧横浜市庁舎の再開発ですが、地元の市民団体から契約の差し止めを求める裁判を起こされている。歴史のある関内地区は景観を保つ意識が高く、高層ビルが建つことなどには厳しい制限があるのですが、住民も横浜市議会議員も知らないうちに事業が進められ、旧横浜市庁舎の跡地には170メートルの高層ビルが建つことになってしまったのです」(地元不動産関係者)
高層ビルによる景観の問題だけではない。建物の売却価格の異様な安さなど、秘かに進行した事業がまっとうなものなのか、その不透明さを疑問視する住民は少なくなさそうで、これが果たして「街づくり」と言えるのかどうか。前出のテレビ関係者は溜息交じりに、
「大きな夢を抱いて新たな仕事に就いた近江さんですが、現在関わっているプロジェクトはその夢に沿ったものと言えるのか。彼女の責任ではありませんが、これがNHKを辞めてまでやりたかった仕事の形なのかどうかは疑問です」
本人の心境やいかに。夢と現実のギャップに落胆していなければいいのだが…。
(石見剣)