「『ラストオーダー1時半』て書いてる店に1時20分に行って『もう終わりました』って言われた時、めちゃくちゃ腹立つねん!」
こう言って怒声を響かせたのは、お笑い芸人の小籔千豊である。
「この時間、あそこの店いけるかも、食べられると思って」
タクシーで目的の飲食店へと向かい、ラストオーダー10分前に到着したという。しかし、店員から言われたのは「すいません、きょうはもう終わりました」。
小籔はさらに憤り、不満を爆発させる。
「オレの時計が狂ってんのかな、と思った。営業中って書いてて、10分前に行けたわと思ってたら…。『外の看板、何?』『ネットの情報、何?』って思う」
これはパーソナリティーを務める4月25日のラジオ番組「小籔・笑い飯の土020」(MBS)での一幕だ。飲食店への不満をブチまけた小籔はトークの中で、自身の性格についても言及。
「自分が悪かったら腹立たない。『オレも悪い』と思った瞬間、冷める」
だが、どうしても納得できないことの例として、「ラストオーダーが曖昧な店」に物言いをつけたのだった。
小籔はさらにまくしたてる。
「お蕎麦屋さんとかで『お蕎麦がなくなり次第終了です』。それはええねん、最初に言うてくれてるから。でも、あの10分だけは飲食業界、何とかしてほしい。法的な手段、取られへんのかなと思って」
法的手段も辞さないと息巻く。なんとも不穏である。
共演のお笑いコンビ・笑い飯からは慰められるも、憤懣やるかたなし。
「しょうもないことでキレてるのは分かってるのよ。28分に行ってアカンはまだ分かるねん。10分やん。結構あるで」
そんな小藪の主張に、放送担当記者が嘆息する。
「SNSなどで『自分で決めて周知したルールを一方的に変更させて、その身勝手で客を振り回すとか迷惑ですね。ちゃんと時間までは料理出すべきかと思います』と賛同する声が見られました。その一方で、猛反発する人々も多かった」
それはこんな感じである。
「店側の都合もあるし、その時々状態が変わり対応が変わるのは否めない。閉める時間を急に変えるのは店の裁量で良いと思う。ただそれが評判に響くのは自業自得」
「接客業長いですが、客の方が偉いと思っている人間の典型ですよね…。客は閉店時間過ぎて食べてても追い出されないのに、逆に自分は閉店1秒でも過ぎてお店にいたことがないんでしょうか。これからも絶対に閉店時間までに退店するんですよね」
「小籔が額面通り受け取りすぎだと思うけど。ラストオーダーって、あくまで既に入店して落ち着いている人の為の御伺いだからね…」
店側を擁護する声が圧倒的、という結果になったのだが、
「ラストオーダーギリギリに入る小籔の行動を、非常識だとする声もありました。チェーン店などはラストオーダーをしっかり守っている所も多いでしょうが、そもそも営業時間や休みは店の裁量で決められるのが当たり前。ラストオーダーを表記してあっても、それは参考程度に留めておいた方がいいはず。なかなか全面的な賛同は得にくかったようです」(前出・放送担当記者)
そんな大衆の声を聞いて、それでも小籔は納得しないのだろうか…。
(柏原廉)