プロ野球界で一躍、時の人に──。それが4月24日のオリックス-ロッテ戦(京セラドーム大阪)で、ロッテの佐々木朗希に歩み寄って威嚇する行為を見せた白井一行審判だ。
YouTubeではプロ野球関係者が白井審判の行動についてコメントし、過去の白井審判の映像が特集される事態に。これにテレビ局関係者も注目し、白井審判のワイドショー出演やコントのネタにすることも検討された。
だが白井審判の出演に関して、プロ野球担当記者は、
「ペナントレース中ということで、プロ野球機構側が承諾しなかった」
と明かす。
また、白井審判の行動をコントやものまね仕立てにすることもアイデアとしてあったが、
「そこまでしつこくすると、コンプライアンスの問題もある」(テレビ関係者)
との判断で、見送られたという。
プロ野球ファンの次の興味は、佐々木の登板時に再び白井審判が球審を担当するかどうかだが、前出のプロ野球担当記者は、
「今季中は、機構側もその組み合わせはしないように配慮している」
今回の大騒動を踏まえ、元阪神監督の岡田彰布氏は、田尾安志氏(元阪神)の公式YouTubeに出演し、
「マウンドに行くことはありえない。イニングの合間に監督や投手コーチに注意すればいい」
とした上で、次のように持論を展開した。
「審判の個性は大事にした方がいい。現役時代は球審によってストライクゾーンが違い、その対応も駆け引きのひとつだった。後楽園の巨人戦はストライクゾーンが違った。一度、調べたら、後楽園での巨人の見逃し三振が1年間、ひとつもなかった。それも駆け引きの中で納得していた」
白井審判ばかりクローズアップされるが、佐々木がもうワンランク上の投手になるなら、審判も味方につけるほどの駆け引きをするべき──それが岡田氏のアドバイスだ。
(健田ミナミ)