「ピッチャーってあんまり野球知らないです。一番、野球知ってるのはキャッチャーか内野手」
こうズバッと論じたのは、ピッチャー出身の山本昌氏。投手、野手それぞれの出身監督による違いについて山崎武司氏と激論を交わしたのは、東海テレビのYouTubeチャンネル〈【東海テレビ公式】ドラHOTpress〉でのこと(5月9日付け投稿回)。その心は…。
評論家として解説席から野球を眺めるようになり、初めて知ったことだとして明かしたのが、
「え!? 野手ってこんなに動いてんの、って。32年も野球したくせにね…」
山本昌氏は、1球ごとに展開を予測して野手が守備位置を変えていることに驚いたのだという。
これに山崎氏は「作戦って部分に関しては、ピッチャーは考えないですもんね。とにかく自分で抑えてって…」と、ピッチャーと野手の役割の違いについて言及。
もっとも、野村克也氏、森祇晶氏などキャッチャー出身監督もさることながら、星野仙一氏、藤田元司氏、工藤公康氏など、ピッチャー出身の名将も存在する。
工藤氏と会話した際に「オレはコーチに任せて…」といったニュアンスの発言もあったことを山本昌氏は紹介。山崎氏も「最終判断は監督でいいですもんね。それまではコーチに任せていいと思うんですよ」と参謀の大切さを強調したのだった。
戦国時代の世と同じく、プロ野球界においても、名将誕生の瞬間は知略に長けた参謀をいかに起用して、信頼関係を築くかに尽きるのかもしれない。
(所ひで/ユーチューブライター)