お笑い芸人が“売れた”と思った瞬間について語った例は、いくつかある。オードリーの若林正恭は「住んでいる家が変わり、隣の住人の声が聞こえなくなったとき」、銀シャリ橋本直は「ICOCAのチャージに1万円入れたとき」、メッセンジャー黒田有は、「給料日を忘れたとき」などなどだ。
では、お笑い界のトップを走るダウンタウンの浜田雅功の場合は、どんな瞬間だったのか。
「浜田は先ごろ放送されたローカル番組に出演した際、和歌山県出身の俳優・溝端淳平と関西を感じるスポット巡りで、『あべのハルカス』(大阪市)を訪問。地上300メートルの展望台でBBQを楽しんだあと、溝端は和歌山に向かって『もっと売れてビッグになって帰るから待っててなー』と絶叫したんです。そこで浜田が『もう十分売れてると思いますけども。何をもってして売れてるかという話ですわ』とすると、溝端が『浜田さんは売れたなって思った瞬間はいつですか? これは来たなという瞬間』と尋ねたんです」(テレビウオッチャー)
浜田はそれに、「あ~、楽屋が1人部屋になったときかな?」と答えたものの、溝端から「絶対ウソや。すぐやん、そんなん。例えば東京進出して冠番組とか、もしくは紅白出たとか」とツッコミが。
すると浜田は、「新幹線で(新大阪に)帰ってきて改札抜けた時に人いっぱいおるやん。 抜けた途端に知らないおじさん、おばちゃんが『ああ、浜ちゃんお帰り』って言ってくれた時かな」と告白。これにも「ちょっとええ話にしてるやん! ずるいですよ」と溝端から再びツッコミが飛んだが、浜田は「いやいや、そういうふうに(周囲の人が)見てくれたんやっていう感覚です」と説明していた。
少々冒頭の芸人たちとはスケールが違うエピソード…。大阪から東京進出を果たし、まさに天下を獲った芸人しか味わえない感覚だろう。
(鈴木十朗)