I Tポータルサイト大手Yahoo Japanが、エンタメ記事などへの誹謗中傷を抑止するため、一部配信社のコメント投稿欄を閉鎖した件が波紋を広げている。
5月30日に共同通信が「ヤフー、投稿欄を一部閉鎖 中傷対策、3媒体のエンタメ記事」の見出しで配信したニュースを、テレビの報道番組と複数の一般紙が報じた。
ヤフー側は「少なくとも3つのメディアが非表示の対象」として具体的に明かしていないが、このニュースを報じた番組やサイト上から特定可能だ。
「これは半年ほど前から話し合いが続いている問題であり、今なぜこの件が配信されたのか、全く分かりません。可能性としては、最近になって知ったか、あるいはリークのようなものがあったか、ですかね」
閉鎖された配信先メディアの関係者はそう言って首をかしげるが、実態を次のように明かした。
「三浦春馬、神田沙也加、渡辺裕之、上島竜兵と昨今、芸能人の自死が続きましたね。仮に一般ユーザーの後追い自死など負の連鎖があった場合、責任の所在が問題になりかねない可能性もある。決定打となっていたのは、物議を醸した小室圭さんと眞子さんの結婚、渡米の関連ニュースでした。一部メディアのコメント欄を削除することで、コンプライアンスの姿勢を示すことにもなる。ただ、それなら全て閉鎖するのがいいと思いますが…」
3媒体のコメント閉鎖で、負の連鎖を防止できるのか。コンプライアンス問題には、ユーザーのチェックも必要かもしれない。
(斉藤廉)