横浜DeNAの今永昇太が6月7日の日本ハムとの交流戦で、プロ野球85人目のノーヒットノーランを達成した。
圧巻の投球だった。最速150キロの直球を武器に、相手打線を翻弄。対戦した28人のうち出塁を許したのは、2回二死から6番・清宮幸太郎に与えた四球だけ。
大記録達成後、今永はマウンド付近で花束を受け取ると、次のように振り返った。
「自分がノーヒットノーランをできるとは思っていなかった。調子は良くも悪くもなくという感じだった」
9回に味方打線がヒットと四球でチャンスを作り、5番・宮崎敏郎が右中間へのタイムリー二塁打。これようやく先制し、
「心の中ではすごく嬉しかった」(今永)
それにしても、今年は投手の偉業達成が多い。4月10日のロッテ・佐々木朗希の完全試合に始まり、5月11日にはソフトバンク・東浜がノーヒットノーラン。はたまた延長で1安打されたとはいえ、中日・大野雄大も阪神戦で参考記録ながら、9回パーフェクト投球を披露した。球界OBは、
「今までは打高投低が続いたが、今年はボールがあまり飛ばなくなった印象がある。結果、投手が気持ちに余裕を持ち伸び伸びと投球するから、完全に投高打低に変わった。交流戦でひっくり返るかなとも考えたけど、結局、変わっていない」
息詰まる投手戦は野球ファンが好みやすい展開だが、スポーツ中継に携わる在京テレビ局関係者からは、歓迎ムードとは言い難い声が出てきている。
「展開がないと、視聴率に響くんです…」