春ドラマもそろそろ終盤。今期は二宮和也主演「マイファミリー」(TBS系)のひとり勝ち。6月12日の最終回を前に、真犯人は誰かと、ネットなどでも盛り上がりを見せている。
そんな一番人気ドラマで独特の存在感を放っているのが、濱田岳演じる藤堂樹生の妻・亜希役の珠希りょう。
5年前に娘・心春(こはる)が誘拐され、身代金の受け渡しに失敗。事件後、行方不明になったことで、もっぱら写真での出演に留まっている。が、一連の誘拐事件と関わり、物語のカギを握るこの人物に対し、「あの妻役は誰?」と話題を呼んでいるのだ。
そのインパクトは計り知れないと、長年の宝塚ファンは言う。
「珠希は昨年8月に宝塚歌劇団を退団した、元月組トップスターです。入団9年目のトップ就任は異例のことで、当時、史上最速7年目でトップになった天海祐希に次ぐ2番目の速さだと話題になりました。今期ドラマにはもうひとり、長きにわたってトップを務め、『トップ・オブ・トップ』と言われた伝説の男役、元星組トップスターの柚希礼音も、上野樹里主演『持続可能な恋ですか?』(TBS系)に出演しています。こちらは上野演じる杏花が勤めるヨガスタジオのオーナー役。凛とした独特の空気感を漂わせています」
宝塚といえばもうひとり、忘れてはいけないのが、CM「アイフル」の「おかみさん」でおなじみの大地真央だ。今野浩喜との「コンノ、コンノ~」「おかみさん」のやりとりが楽しいこのCMは18年から4年も続く人気シリーズで、コスプレイヤーやデリバリー配達員、尼さんなどになりきる姿が毎回、話題になっている。
かと思えば、山下智久主演「正直不動産」(NHK)ではマダムを演じ、異彩を放つ。御年66歳とは思えない美しさは、唯一無二の存在だ。
ほかにも、水谷豊監督映画「太陽とボレロ」主演の檀れい、女優業だけでなく監督業にも挑んだ黒木瞳など、娘役トップスターも大活躍。
舞台に映画にテレビにCMに、今や日本のエンターテイメントを面白くするのは元宝塚トップスターたちと言っても過言ではない。
(堀江南)