「みんな見てましたね。地元の暴走族が駅前ですごいうるさかったけど、金曜日の8時になったら、家に戻ってました」
こう明かして笑いを誘ったのは、お笑いタレントの松村邦洋である。
最終回の視聴率が34.8%という驚異の数字を残した、武田鉄矢主演のテレビドラマ「3年B組金八先生」(TBS系)の第2シリーズ(1980~81年)。ヒロインの優等生役で出演した川上麻衣子をゲストに招き、自身のYouTubeチャンネル〈松村邦洋のタメにならないチャンネル〉で、そう語ったのだ。
川上にとってはシンデレラストーリーがごとく、その名を一躍、世間に知らしめた記念作ながら、あまりいい思い出がないという。
「私自身は嬉しいというよりも、怖かったですね。沖田君の人気がとにかく凄かったので、本当に石投げられました。集団で女子高生がいると『あいつだよ』って言われて、石投げられるんですよ」
沖田君とは、沖田浩之のことだ。81年に「E気持ち」で歌手デビューを果たし、多くの女性ファンを獲得。「金八先生」はデビュー作であり、出世作であった。
「みんな沖田君のことが好きだから、そこにちょっかい出す女のイメージなんですよ」
川上演じる迫田八重子のやや鼻にかかった声に「ソソりましたもん」と、当時を懐かしんだ松村。
全国の女子高生を敵に回した川上の、男心をくすぐる演技を今一度、見てみたい。
(所ひで/ユーチューブライター)