立浪和義監督率いる中日が相変わらず苦戦している。10日の広島戦は序盤の2得点を中継ぎ投手が守り切って辛勝したが、この時点で、セ・リーグ首位でマジック49が点灯するヤクルトとは19ゲーム差。ただクライマックスシリーズに出場できる3位広島までは4.5ゲーム差とまだ諦める状況にはない。
とはいえ、自慢の投手陣に疲れが出てくる夏場は攻撃陣の奮闘が必要不可欠だ。だが、得点はリーグ最少の233。昨秋の監督就任で湿りっぱなしのバッティングについてテコ入れを公約に掲げていた立浪監督は約束を全く果たせていない。
にもかかわらず、なぜかお膝元の名古屋では、異常なまでにマスコミがダンマリを決めている。
「与田前監督、森繁和元監督時代は負けが込むと堂々と批判記事が載っていた中日スポーツ、中日新聞がとにかくおとなしい。打撃不振でも批判記事はゼロで立浪完全擁護の姿勢を崩していません。関係各所にはファンから『立浪監督を退陣させろ!』などと厳しい声が届いているのに、全スルーするありさまです」(中日担当記者)
立浪監督はかつて中日グループのメディアで評論家をしていたこともあるため、追及の手が緩むのも仕方がない部分もあろうが、それだけではなく、こんな「援護射撃」まで急浮上しているのだ。
「昨年も話が出たものの、コロナ禍の緊縮財政の中で封印された、広いバンテリンドームの外野を狭める『ホームランテラス』の設置が本格検討されているんです。立浪監督のためならと、中日グループ上層部が金をかき集めて実現させる流れができつつあります」(球団関係者)
ホームランテラス設置はドラ党にとっては朗報に違いないが、テラス設置と立浪残留はセット。退陣を訴える一部のファンは複雑な心境だろう。