8月27日、日本ハムのコディ・ポンセが8月28日のソフトバンク戦で、今季5人目となるノーヒットノーランを、札幌ドームで達成。パ・リーグの外国人投手としては、22年ぶり3人目となる快挙だった。
ポンセは身長198センチ、体重116キロの巨漢。長い髪を後ろで束ね、ヒゲ面も相まっていかつい表情なのだが、その素顔は意外にデリケート。
ポンセの快挙に沸いた日、YouTubeチャンネル〈北海道日本ハムファイターズ〉で、達成後の記者会見の模様が公開された。
記者から「今日の登板でいちばんよかったところは?」と問われると、迷わずこう答えた。
「裕大。今日のいい結果は全て、古川のお陰です」
この日、バッテリーを組んだ捕手・古川裕大を最大限に称えたのである。さらには、
「万波(中正)の4回の素晴らしいプレーだったり、(8回の)中島(卓也)の素晴らしいキャッチだったり、あのプレーを見てから本当にできるかもしれないと思えたので、2人にはありがとうと伝えたい」
大記録をアシストした同僚への感謝を全面に押し出す気遣いを見せる。そして「この興奮を誰に伝えたい?」との質問には、
「亡くなったお母さんです。もし話せるとしたら、お母さんに話したい。ボールもグローブもユニフォームも、全てお母さんに渡したい」
ポンセの母親、ジェニファーさんは17年12月1日に、脳腫瘍で永眠している。
これにはファンから「泣けて仕方ない」といった声が。仲間を慕うナイスガイの人柄に、早くも「長期契約を」という球団への嘆願も出たのだった。
札幌の地に「ポンちゃん」フィーバーが吹き荒れそうである。
(所ひで/ユーチューブライター)