杏と坂口健太郎がダブル主演している連ドラ「競争の番人」(フジテレビ系)が、TVerのドラマランキングで、毎回のようにトップになる健闘を見せている。ただ、世帯視聴率は初回の11.8%からジリジリと下がり、8話(8月29日放送)は過去最低の8.0%。ドラマ満足度ランキング(オリコン)も、トップ10圏外が続いている。この珍現象を、ドラマライターが解説する。
「公正取引委員会という目新しいテーマの注目度は高かったのですが、3話完結だったかと思うと、1話完結の回もある。変則的な構成が、リアル視聴しづらい原因のひとつと考えられますね」
杏への忖度も裏目に出ている、と話すのは芸能ライターだ。
「杏は先日(8月28日)、自身のYouTubeで、フランスでの生活をスタートさせたと発表しました。以前から、彼女のスケジュールを考慮して撮影が行われた、との報道がなされています。その結果、『真夏なのにコート姿が、見ていて暑苦しい』など、4期ごとの連ドラの強みである、季節感が全く感じられない構成となってしまったのです。せめて、春か秋の放送であれば…と」
杏の抜擢に疑問を呈する声もチラホラ見られる、と先の芸能ライターが続けて、
「間もなくアラフォーになりつつある杏は、ミスキャスト。せめて30歳前後の女優が適役…そんな声も聞かれます。彼女は年齢不詳ぎみの顔立ちですが、それでも『正義感が強くて、いつも一生懸命。ちょっとドジっ子で、婚約者のいる独身女性』という落ち着きのないキャラ設定には、無理やり感が溢れています」
実際、杏自身のメイクひとつとっても「若づくりするよう、かなり工夫している」と、前出のドラマライターは指摘するのだ。
「映像では通常、ヘアメイクとスタイリストが存在しますが、よりベテランになるほど『自分専属』を出入りさせる。スタッフ・クレジットを見ると、杏もそのパターンに沿っています。異例なのは、さらにヘアメイク・デザインまでつけており、かなり細かい部分にまで気を遣って、丁寧にヘア&メイクを施している。仕事への熱心さとも取れますが、その分、支払うギャラも増えるわけですから、手放しで容認できるものでもないでしょう。しかし局側としては、それらをひっくるめても、世界で活躍する渡辺謙を父に持ち、離婚騒動でも無傷かつ女性ファンを増やした杏とのパイプを作っておきたかったのでは」
フジテレビとしては多少の「風評被害」があろうと、この作品を実現できたことで、結果オーライなのだろう。
(島花鈴)