今季のGWは難民で溢れたようだ。人呼んで「アナ雪」難民。渋谷など繁華街のシネコンでは「当日来ても並びの席が取れない」とアナウンスされ、普段はガラガラの郊外でも連日完売続出。ならばと事前ネット予約しようにも、サーバーがパンクして繋がらないトラブルも各地で発生。さらに、せっかく予約できたものの、今度はシネコンのあるショッピングモールの駐車場が満車だらけで上映時間に間に合わない人が続出したというからハンパではない。
「いまや泣く子も“レリゴ~♪”と歌い出す『アナ雪』は、GW終了時点で3D公開の映画では興収1位にランクされていた「アバター」(156億円)とほぼ肩を並べました。しかも客足の鈍るGW後は、今後公開の新作などを脇に追いやり、各シネコンがまだまだ客を呼べると大箱興行(客席数の多いスクリーンで公開)を打つはずだと予測されています。『次は夢の200億円!』と関係者の鼻息も荒い」(映画ライター)
日本国内で興収200億円を超えたのは、「千と千尋の神隠し」(304億円)、「タイタニック」(272億円)、「ハリー・ポッターと賢者の石」(203億円)の3作のみ。これらの歴史的ヒット作と比べられるまでになった「アナ雪」だが、このブームが来年まで続くのでは? と思わせるムードまである。
GW前半の4月29日には、「情報ライブ ミヤネ屋」に同作のエンディングを歌うMay J.が出演し生歌を披露。歌ったのはもちろん、ダウンロードチャートで50日間1位を独走する「ありのままで」。ところが、この時MCの宮根誠司がMay J.に発言した「紅白確定ですね」の一言が「アナ雪」ファンの間で波紋を呼ぶこととなった。
「『ありのままで』は、映画内で歌われる松たか子バージョンが圧倒的な人気。そのため、ファンの間では早くも、松たか子とMay J.のデュエットだ、いや松たか子だけでいい! と、喧々諤々の大論争に発展しています」(前出・映画ライター)
とにかく、ミュージカル大好きの日本国民。一昨年も「レ・ミゼラブル」が大ヒットしたのは記憶に新しいが、昨年のアメリカのアカデミー賞でレミゼのメインキャストたちが全員ステージに登場し、劇中の歌を生で披露したことが絶賛された。そのシーンはYou Tubeにもアップされているが、中でも日本からのアクセスが非常に多いという。「この空前の『アナ雪』ブームを今年の紅白の目玉にしたいNHKは、アカデミー賞のレミゼのようにMay J.はもちろん、松たか子、神田沙也加、ついでに“雪だるま”ピエール瀧らも総出演させる『アナ雪祭り』を目論んでいるといいます」(テレビ関係者)
「映画館でこんなにCDが売れたのは前代未聞です」と、TOHOシネマズの館内スタッフもホクホク顔だが、サントラデラックス版は実際に品切れ店だらけ、それほど日本中に浸透してしまった“レリゴ~♪”をNHKがどう料理するつもりか、ファンは今からワクワクしていることだろう。