ミュージシャンはシャブに手を出すたびに、「頭が冴えて曲が作れた」と言い訳をしてきた。クスリを売るヤクザにも同じ言い訳をするヤカラが後を絶たない。
都内の広域組織の組員がこう打ち明ける。
「外国人を使って、ハッパ(大麻)をさばいていたら、大量に買っていくミュージシャンがいて、それがJだった。在庫を売り切ったら当局に告げ口してやろうと企んでいたんだが、Jと引き合わされてしまってさ。タトゥーがガッツリ入っている外見とは違い、真面目なヤツでね。すっかりホダされて、シャブも分けてあげる仲になってしまった。そのつきあいで、ラップグループのトラックメーカーをしているAとも知り合ったけど、Aは『シャブなしじゃ曲が作れない』って言っている。あの業界の人がシャブに手を出すのはしかたないんじゃないの」
クスリに溺れたASKAが逮捕された今となっては、「作詞作曲のため」とはそらぞらしい理由である。都内で活動する老舗組織幹部は、以前からそう感じていたという。
「ボーカリストのIっているだろう。あいつがバンドをやっていた頃、個人的につきあいがあって、上客だったんだよ。1度に100グラムも買うんだからね。あのバンドは大人数だったけど、メンバー全員で吸引しても、十分に致死量だよ。『クスリを使うと、ステージでのパフォーマンスが違う』とか言っていたけど、そんなわけがない。どうせ、他の仲間に売っていたか、パーティでも開いて、キメてヤリまくっていたんだろう。バカな連中だよ」
やはり、シャブ中の主目的はSEXに行き着くようだ。そして、元プロ野球選手のHにも、その疑惑がささやかれている。広域組織幹部がこう話す。
「Hは引退後、解説者をやっているはずなのに、やたらとこちらの業界で噂を聞く。ヤクザ絡みの不動産取引の現場に現れたとか、シャブに関しては最悪だ。月1回の割合で、都内マンションで乱交パーティを開いて、そこにシャブをデリバリーさせている。金払いも悪いというから、そのうち告げ口されて、逮捕されるんじゃないか」
これほど多くの著名人がシャブに溺れているとなれば、まだまだ“薬局”の活躍の場は減りそうにない。
「ASKAだって、執行猶予で出てくるだろうから、出てきたらお知り合いになりたいね。金はいっぱい持っているだろうからね‥‥」(若手幹部)
ヤクザと著名人たちの需要と供給の黒い関係は、簡単に断ち切れそうもないのか‥‥。