阪神の岩貞祐太が、国内FA権を行使せず残留することを決めた。阪神は今オフ、岩貞のほか岩崎優、西勇輝の3人がFA権を取得。宣言すれば他球団が獲得に向けて動き出すのは必至の情勢だったが、最終的に全員、来シーズンも縦縞のユニフォームでプレーすることになった。だが、繋ぎ止めの条件について、球団OBからはアキレた声が漏れている。
「今季年俸4500万円だった岩貞は3年契約を結び、年俸は総額3億円。そして岩崎は、1億5000万円から4年総額8億円。オリックスからFA移籍し、今年で契約が切れた西勇は4年総額12億円と、破格の条件になった。ただ西勇は来年33歳、岩貞と岩崎は32歳シーズンと、力としては峠を超えた投手ばかり。3人揃って、しかもあれだけ高額な年俸で引き留める必要が、はたしてあったのか疑問です」
ただ、新たに指揮する岡田彰布監督は投手、守備のディフェンスを中心とした野球を展開するため、計算できる駒が揃っているのは心強い。特に岩貞はDeNAや巨人などが、出身地である神奈川県内の有力アマ球界関係者を通じて、非公式にラブコールを送っていたとの話もあり、移籍は濃厚だった。
大金を投じた分の費用対効果がなければ、来季は序盤から阪神ファンの厳しい目が向けられかねない。