日本プロ野球選手会は4月24日、加入選手714人(外国人選手を除く)の年俸調査結果を発表した。平均年俸額は、ソフトバンクを抜いて巨人が6807万円で4年ぶりにトップに返り咲き、ライバルの阪神も昨年の9位から7位にアップした。最下位は日本ハムの2569万円だった。
昨年オフに実施された、契約更改交渉の満足度調査の結果も併せて発表されたが、こちらは阪神が過去最高数値となる60.00%で1位に躍り出た。2位はソフトバンクの56.79%、楽天は平均年俸3位ながら、満足度は最下位の24.19%。心情的コスパは極めて悪いようである。
球界関係者が事情を明かす。
「阪神は他球団と比べ、下交渉がかなりうまくいったということです。昨年オフは西勇輝、岩崎優、岩貞祐太の3人がFA放出の可能性もあったわけですが、大枚をはたいて全員を残留させたことも大きな要因。とはいえ戦力の上積みはなく、指揮した球団幹部の評価は、世間が思うほど高くない。お金が無限にあるわけではないので、今年活躍する選手がいれば、(フロント側が)十分な交渉材料を準備できない可能性もある。そうなると最悪の場合、(交渉担当が)更迭される可能性もあるでしょう」
岡田彰布監督が就任した新体制で、18年ぶりの優勝を狙う阪神。負ければファンからの厳しい声は避けられず、かといって、勝てばオフの「銭闘」は回避できない情勢なのである。