江戸川ボート場は東京湾の河口から6キロの地点にあり、全国で唯一、生きた河川が使われている。満潮時には河口から潮が上流に向かって流れ、干潮時には逆にスピードを伴った水が河口へと流れる。吹く風は強く、白波が立つのも珍しくない難しい水面である。
佐賀の峰竜太は、この江戸川でも抜群の対応力を示してきた。最近3年間にGIを1節、GIIを1節、計2節16走したが、成績は1着6本、2着7本。2連対率81.3%。3着が2本、着外はわずか1本しかなかった。江戸川勝率なんと9.25。平均スタートはコンマ12の速さだった。
一昨年10月3日のMB大賞ドリーム戦、峰は波高5センチの白波が立つ中、4コースからコンマ05の全速スタートを決め、鮮やかに井口佳典、白井英治、中島孝平らをまくってバック水面に躍り出た。断然人気のイン・井口が2着、対抗人気の白井が3着で3連単3860円だったが、あのレースも峰のセンスのすばらしさを証明していた。
その峰が6月5日【木】~10日【火】のGI「江戸川周年」に出場する。今回のメンバーは王者・松井繁を筆頭に濱野谷憲吾、石渡鉄兵、丸岡正典、白井、新田雄史ら超豪華布陣。特にダッシュ一撃を決めると、強烈な配当が生まれるだろう。
なお、峰の次走は6月14日~19日のGI「尼崎周年」となっている。
◆ボートレース評論家・水上 周
◆アサヒ芸能6/3発売(6/12号)より