10月22日【水】~26日【日】の「戸田一般戦」に狙い撃ちたい選手が登場する。愛知の北野輝季である。
実は北野は新期5月1日から9月19日まで80走して勝率5.99の航跡を残してきた。新期A1級のボーダー勝率は6.19あたりと見られ、この時点で北野の数字は初のA1級昇格に0.20足りなかった。
6年前に「やまと学校」を卒業する時、北野は66走して1着を2本しか獲れなかった。お世辞にも優秀とは言えなかった彼がスタートを覚え、コツコツと整備を覚え、前々期5.90の勝率をあげてA2級に駆け上がって来た。前期はB1級に陥落、今期はA2級返り咲き。さらに新期、勝率は0.20ほど足りなくても、夢にまで見たA1級を望む次元にやって来た。
そして9月下旬、北野は芦屋に転戦。10月初旬に唐津を走ったが、この2節で見せたレースは気迫十分の激しい内容だった。計19走してトップスタートが、なんと10本。2、3番スタート4本。1着3本、2着10本を獲って、一気に勝率を6.18に引き上げた。
ボーダーまで、あと0.01。期末の10月30日まで北野に残されたレースは今度の戸田しかない。3着以下なら悲願のA1級が遠のき、1、2着ならA1級が現実味を帯びる勝負駆け。ここはどうあってもスタートを速め、バック水面に躍り出てくるだろう。
◆ボートレース評論家・水上 周
◆アサヒ芸能10/21発売(10/30号)より