サッカーW杯カタール大会で、日本代表は決勝トーナメント1回戦でクロアチアと対戦し、PK戦の末に敗退した。念願のベスト8入りは逃したといえ、1次リーグでドイツ、スペインという強豪国に勝利したことで、大いに盛り上がった。
第一生命経済研究所の試算によると、W杯カタール大会での日本国内の経済効果は163億円。内訳はユニホームの売り上げやサッカーを放映する有料メディアの加入料などを含む「サッカー関連」が111億円。スポーツバーや食事宅配サービスなどの「飲食関連」が52億円だという。
また、日本VSクロアチア戦中継におけるABEMAへのアクセス数は2000万回を超え、システムへの負荷を抑えるために一時、入場制限がかけられるほどの過熱ぶりとなった。広告代理店関係者が語る。
「ABEMAの日本戦配信では、元日本代表・本田圭佑の解説が大きな話題になりました。居酒屋トーク的な親しみやすさに加え、的確な戦術分析が視聴者に大ウケ。ABEMAの注目度に確実に一役買っており、これにより本田の今後のCMギャラが1本8000万円前後から1億円に跳ね上がったとも言われます」
そんな本田人気に乗っかったのが、本田ソックリ芸人・じゅんいちダビッドソン。日本代表の初戦となったドイツ戦で本田の解説が話題になって以降、仕事オファーが激増したのだ。
「近年は本田のソックリさんとしてよりも『キャンプ芸人』として認知されていましたが、12月10日放送の『せやねん!』(MBSテレビ)では、ドイツ戦後は仕事量が3倍増になったと告白。その割合も変化し、ドイツ戦前は4-5-1、ドイツ戦以降が1-1-8などとサッカーのフォーメーションになぞらえて説明しました。ドイツ戦前は4-5を足した9がキャンプ仕事、1が本田関連の仕事だったのが、ドイツ戦以降は1がキャンプ、8が本田関連になったというのです。ちなみに残りの1については、特技でもある水泳の仕事だったといいます」(テレビ誌記者)
W杯の経済効果は、芸能界にも及んだのである。
(鈴木十朗)