「最近ね、別の作品の撮影のために新宿の歌舞伎町を開拓しているところなんですよ」
間もなく最終回を迎えるドラマ「エルピス-希望、あるいは災い-」(フジテレビ系)の撮影現場で制作会社関係者に得意気に語りかけるのは、鈴木亮平だ。24年に全世界で配信予定の映画「シティーハンター」(Netflix)で主人公を演じることが決定している。漫画誌編集者が解説する。
「85年~91年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載された同名漫画が原作です。無類のオンナ好きのスイーパー(殺し屋)が、法では裁けない悪党をこらしめるハードボイルドコメディー。『キャッツ・アイ』でも有名な作者の北条司氏が描く女性キャラの、いわゆる『北条美人』が少年たちのハートをワシづかみにしました。87年からシリーズ化されたアニメ版では、本編のラストシーンからエンディングテーマ『Get Wild』のイントロがフェードインする画期的なスタイルが、評判となりました。今作の舞台設定は現在の東京・新宿で、実際の街並みを生かした撮影が行われる予定だといいます」
15年にパラレルワールドとなる「エンジェル・ハート」こそ、日本テレビが上川隆也主演で放送されたが、「シティーハンター」としての国内実写化は初。それだけに主役に抜擢された鈴木も気合十分に「もっこり男」の役作りに励んでいるようだ。先の制作会社関係者が明かすには、
「最近の鈴木さんのマイブームは、歌舞伎町巡りです。ある日の撮影でも『面白い店がたくさんあってね。この間も男の人が床に寝転がって、女の人のスカートの中を見入る店に行きましてね』などと怪しい店を来訪したと、目を輝かせて話していました。あまりにも饒舌に話すもんだから人も集まってきて、さすがにマズいと思ったのでしょう。『あ、言っておきますけど、あくまでロケハンですからね』と、人指し指を口の前に立てるジェスチャー。プライベートの時間を犠牲にしてまで役作りに没頭する姿に、スタッフ一同が感心していましたね」
鈴木は13年に「HK 変態仮面」、16年にはその続編の「HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス」で、女物の肌着を頭から被る高校生ヒーロー「変態仮面」を熱演した。「スカートの中を観察する」のは、それを超える「怪演」のための必要不可欠な下準備だと信じよう。