「歌手としてデビューしたんですけど、歌では…。芸能生活24年近くのうち、歌手生活は6年ですから、短いと思います。所ジョージさんに、アイドル歌手としては珍しい、規制がないっていうか…『野放しタレント』って」
12月21日、ガン性腹膜炎により愛媛県新居浜市内の病院で死去したタレントの高見知佳さん(享年60)。7月の参議院議員選挙に立憲民主党の推薦を受けて出馬も落選。その1カ月前、愛媛県議会議員・西原司氏のYouTubeチャンネル〈【愛媛県議会議員】西原司 公式チャンネル〉に出演した際のコメントが、冒頭のものだった。
高見さんは78年、シングル「シンデレラ」で、アイドル歌手としてデビューした。84年、「くちびるヌード」が資生堂のCMソングに起用されて、話題に。「ザ・ベストテン」(TBS系)、「ザ・トップテン」(日本テレビ系)などの歌番組に出演したが、
「その才能がより引き立ったのは、79年から85年まで放送されたクイズ番組『アイ・アイゲーム』(フジテレビ系)など、バラエティー番組への進出ではないでしょうか」
こう振り返るベテランの芸能記者が、さらに言うには、
「アイドルだった高見さんは積極果敢なトークで人気を得ると、『カックラキン大放送!!』(日本テレビ系)、『ドリフ大爆笑』『オレたちひょうきん族』(ともにフジテレビ系)といった、名だたるお笑い番組に出演。その後、井森美幸や山瀬まみがバラドルと呼ばれるようになりましたが、そのハシリが高見さんです」
先のYouTubeでの発言に話を戻そう。そこで高見さんは、大きな夢を語っていたのだ。
「最後、笑いたいですね。なんて自分ていい人生過ごしたんだろうって」
合掌──。
(所ひで/ユーチューブライター)