社会

27歳ホステスが困り果てた「夜の接客方法」をめぐる客との攻防戦

 この年末年始は医療機関が休みだったこともあり、コロナの感染者が各地で増加している。厚生労働省は、屋内での近い距離で会話をする時はマスクの着用を推奨しているが、

「接客中にマスクを外すよう言ってくるお客さんが、あまりにも多いんです」

 と困惑しきりなのは、27歳のクラブホステスだ。

「今年は3年ぶりに規制がなかったので、年末営業はコロナ前よりもお店が混んでいました。ところが感染者が増えていたこともあり、店ではマスク着用での接客。お客さんの中には年配の方もいるので、店側としては配慮しているつもりです。でも『マスクを外してよ』と言ってくるお客さんもいましたね」

 夜の店に行ってホステスの顔が見えないのは、客としてはガッカリした気持ちにもなるだろう。だが、彼女がさらに許せないことが他にもあるようで、

「マスクを外すよう言われても軽く流せばいいのですが、中にはしつこく言ってくる人がいます。他には唾がかかるくらい近い距離で大声で話したり、お客さん専用のマドラーでホステスのお酒をかき混ぜるお客さんも。感染対策のために、お客さんとホステスのマドラーや氷も分けていて、それはお客さんにも伝えているんです。でも酔っ払っていると、お客さんも忘れてしまうんですよね」

 下手に機嫌を損ねられて売上に響いても困るため、強く注意できない、と彼女は語る。確かに規制は緩くなってきているが、感染者が増えていることも事実である。客との距離が特に近いホステスならではの悩みは尽きない。

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