社会

セクハラヤジ議員を追い詰めた自民党最高幹部「出頭命令」のウラ真意

「早く結婚したほうがいいんじゃないか」

 こんな女性蔑視ヤジを飛ばして東京都議会で質問中の塩村文夏議員(35)を“口撃”、当初ヤジを発したのは自分ではないとシラを切りながら、5日後の6月23日になって名乗り出た自民党の鈴木章浩都議会議員。“出頭”の裏には、この間、海外メディアにもこの問題が大きく報じられたこともあるが、とどめを刺したのは、前々日の自民党・石破茂幹事長のテレビでの発言だろう。

「誰であれ『自分でした』と言ってお詫びすべきだ。もしわが党であったとすれば、党としてお詫びしなければいけない」

 石破氏がこう指摘したのは、6月21日の読売テレビの番組。政治部デスクが言う。

「18日に塩村氏がヤジを飛ばされた直後から、鈴木議員が『犯人』の1人だということは我々の間では特定されていた。当然、党の上層部にもその情報は入っていたはずです。だから19日にこの問題が報じられてから即座に鈴木議員らに『出頭』を命じることもできたはず。それを、21日まで“引っ張った”ように見えるんですよ」

 好意的に考えれば、自民党上層部は、同党都連の自浄能力を信じていた、ということかもしれない。が、このデスクは、こんなうがった見方を披露するのである。

「6月16日に石原伸晃官房長官が発した福島原発の中間処理施設建設について『最後は金目でしょ』という失言の安倍政権への影響を最小限に抑えるため、あえて問題が拡大するのを待っていたのではないか。当日は鈴木議員だけでなく他に妊娠に関する蔑視ヤジを飛ばした議員もおり、その犯人探しなどで、テレビにとっては日持ちする格好のネタになることを見越してです。実際、石原氏への問責決議案が否決されたことや、石原氏が、福島の関係自治体に謝罪行脚したことなどは、ヤジ問題のニュースで目立たなくなった。政権への痛手を少しでもなくすために、末端の都議会議員には犠牲になってもらうことにして、タメを作ってから、ヤジを言ったやつは名乗り出ろという事実上の『出頭命令』をテレビ番組を通して発動したように思えるんです」

 くしくも、石破氏の発言と同日、麻生太郎副総理からも集団的自衛権を説明するのに、日本の立場を「いじめ」に例えた問題発言が飛び出した。それだけに、ヤジ問題が拡大してある程度長引けば、自民党国会議員の問題発言にはさほど注目が集まらず、あくまで都議会議員だけの問題で終わる──そんな計算もどこかで働いているに違いないというのである。

カテゴリー: 社会   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」
5
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」