5年間で第19弾まで数えた旅番組「ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z」(テレビ東京)を卒業した田中要次と羽田圭介が、1月11日放送の同局系「水バラ」で、バス旅以外の旅を体験。初めて鉄道を利用したのだ。
今回、田中と羽田が挑んだのは「1歩1円ウォー金グ対決旅」。万歩計の歩数を1歩あたり1円で換算し、それを旅の資金としてゴールを目指すというものだ。バスだけでなく、鉄道やタクシーなど公共交通機関なら、何でも利用できる。
田中と羽田はスタート地点の日光東照宮を出発すると、さっそく東武日光駅から鉄道を利用。初めての体験に、羽田は「電車に乗るって変な感じだ」と違和感を口にする。
実際、東武日光駅への道すがら、バス停を見かけては駆け寄って時刻表をチェック。走り去るバスを見つけては「バス行っちゃった」と慌て、バスが気になって仕方がないところを見せていた2人だった。が、乗ってしまえば、鉄道を絶賛。
田中が「速いね」と感想を漏らすと、羽田も「電車、速いっすね」と驚きを隠さない。さらに羽田は「バランスいいですね。新幹線ほど高くないし。バスより遅くないし。電車好き」と感心しきり。最後には田中が「電車の旅したいな」と鉄道を褒めちぎったのだった。
いったい、バス旅の5年間は何だったのかと言いたくなるほどの激賞ぶりに、バス旅ファンから「ちょっとショック」「やっぱりバスがいいと言ってほしかった」と残念がる声が上がることに。だが「鉄道礼賛」も仕方がないことだと前置きして、テレビ誌記者が言う。
「先代の太川陽介も、バス旅卒業後に番組で初めて鉄道を利用した時に、絶賛しています。21年に放送された『BINGO対決旅in秋の信州』(テレ東系)でのことでしたが、この旅はバスと鉄道の利用が許され、太川は長野電鉄に乗車。すると『いいねぇ、信号待ちないし』と顔をほころばせ、2回目に乗車した時はカメラに向かってピースサインを出し『ずっと乗りたかったんだもん』と大喜び。田中や羽田となんら変わらない反応でしたよ」
田中と羽田にとって、バス旅はもう過去のもの。いつまでもバスに縛られたくない、といったところか。
事実、「脱バス旅」を思わせる言動も。「バス旅Z」時代の2人は「○○県だぴょーん」と言いながらジャンプして県境を越えるのを、お約束にしていた。それが今回、栃木から福島へ入る時の「福島県だぴょーん」がなかったのである。それを指摘されると「もう終わったんで」「いつまでも引きずってるって言われちゃう」。
太川と蛭子能収の初代コンビに比べて、評判は今ひとつだった田中と羽田。「バス旅の2人」と言われるのは、もうこりごりなのかもしれない。