現代のストレス社会の中で、40代に過敏性腸症候群が増えている。この年代は仕事や職場、友人、家庭などの人間関係で強いストレスを抱えており、この精神的ストレスにより、腸が過敏な状態になり、便秘や下痢、腹痛を長期間繰り返すのだ。有効な治療法がないこの症状を改善させる呼吸法があった。
「過敏性腸症候群は、主として大腸の運動および分泌機能の異常で起こる病気の総称で、腸に原因となる異常が見当たらなくて起こる」(中島胃腸科医院・中島正院長)
浅草キッドの水道橋博士も高校時代に患い、1年留年した経験があるそうだが、近年では主に40代以上に増加している。
ストレスで精神的にバランスが崩れ、自律神経が乱れる。その乱れに腸は一番影響されやすい。
朝の通勤電車の中で急に腹痛が起こり、途中下車してトイレに駆け込んだり会議の前や途中でお腹が痛くなったりと、仕事や生活に大きな支障をきたす。
この症状を改善するには食生活の改善にくわえ運動が必要だが、運動の中でもヨガがいいという。
「ヨガは内臓を強くします。その基本は呼吸法で、ヨガの呼吸法は鼻呼吸。ヨガは面倒という方は鼻呼吸から始めるといいです。鼻呼吸は腸の運動を司る副交感神経のバランスを正すので、過敏性腸症候群に効果大です」(ヨーガインストラクター・太田暁子さん)
最初は戸惑うかもしれないが、症状のある人は、意識的に口を閉じて鼻呼吸を練習してみてはどうか。