今度は「スシロー」が被害を受けた、回転寿司チェーンの迷惑動画拡散。1月29日頃からSNS上に拡散した映像も、店内で男性客が湯飲みを舐め回して他の客も使う棚に戻したり、レーンで回っている寿司に唾液を付けたりと、極めて悪質なものだった。
迷惑行為を巡っては「はま寿司」で1月7日頃、他の客が注文した寿司を勝手に取る動画がTikTokに投稿された。さらに9日頃には男性客がレーンを流れている寿司にわさびを乗せる動画が、インスタグラムのストーリー機能を使って投稿され、ツイッター上に拡散。また「くら寿司」でも、4年前に撮影したものと思われる、寿司をレーンに戻す動画が物議を醸していた。業界関係者が語る。
「『はま寿司』は1月25日、『わさび乗せ』動画について、警察に被害届を提出。『くら寿司』や今回の『スシロー』も警察に相談し、厳正に対処する予定です。いずれも衛生管理が命の寿司店にとって死活問題に直結する行為で、器物損壊罪や偽計業務妨害罪に問われる可能性がある。今後の抑止のためにも、運営側には強く訴え出てほしいところです」
現に、一連の騒動によって「回転寿司にはしばらく行きたくない」「安心して利用できない」といった声が溢れており、影響は甚大な様子。ただ、そうした中で脚光を浴びているのが「回らない回転寿司」なのである。
「例えば回転寿司チェーンの『元気寿司』が運営する『魚べい』は、作りたての寿司が特急レーンで即座に客の目の前に運ばれる『回らない』スタイルです。90年代にトップを走っていたこの『魚べい』は『スシロー』や『くら寿司』『はま寿司』に追い抜かれる危機の中、13年から『回転しない寿司』に切り替え、これがコロナ禍で大当たり。他チェーンが苦戦する中で毎年10店舗前後増やすなど、唯一、うなぎ上りの業績となっています。今回の騒動は、かなりの追い風になるかもしれません」
回転寿司ファンのためにも、「不逞のヤカラ」の早期撲滅を願いたい。