このところ、フィギュア黄金期を支えた選手たちの芸能界進出がめざましい。男子の織田信成はバラエティ番組の常連となり、ものまねを披露するなど意外な器用さを発揮。現役時代は靴ひもが切れて競技を中断したり、酒気帯び運転で検挙されたりとトホホな面が目立ったが、バラエティタレントとしては、むしろ“おいしい過去”であったようだ。
引退宣言こそしていないものの、1年間の休業に突入した浅田真央は、7月5日の「世界ふしぎ発見」(TBS系)で、ミステリーハンターにチャレンジした。一部で「激太り?」との声も出てはいたが、ウィーンを舞台にフィギュアスケートのルーツを探るリポーターというのは“守備範囲”であり、いつもの真央ちゃんスマイルで好評のうちに終えたようだ。
順調な2人に比べ、不可解な女優デビューをしたのが安藤美姫だ。織田裕二主演のスペシャルドラマ「奇跡の教室~その時、仏が舞い降りた!」(日本テレビ系、6月28日)で、予備校の事務職員役で出演。日テレの水ト麻美アナ、お笑いコンビのたんぽぽが同じ事務職員という「寄せ集め」なキャスティング。かつての視聴率キングだった織田の失墜を象徴するように、本ドラマもわずか11.1%の視聴率。あたりさわりのない役だった安藤が女優として注目されることもなく終わっている。
もし、女優を本格的にやりたいのなら、最高の題材は自身の境遇にあると思うのだが──。