侍ジャパンの強化合宿で2月21日、オリックスの宇田川優希投手がライブBP(実戦形式の打撃練習)に登板。源田壮亮、周東佑京、甲斐拓也らを相手に23球を投じたが、14球がボールと、最後まで制球が定まらなかった。
宇田川は20年、育成ドラフト3位でオリックスに入団し、昨年7月に支配下登録されるや、直後に1軍に昇格。中継ぎとして日本一に貢献したかと思えば、まさかの代表入りと、トントン拍子で出世を果たしたシンデレレボーイだが、
「選出時は自身のSNSのDMに『代表降りろ』という心ないメッセージが届き、相当落ち込んだ。しかも、もともと人見知りする性格で、豪華なWBCメンバーを前に気後れしたようで、なかなかチームに馴染めない。そんな彼を見たダルビッシュ有が20日の休日に開いた投手会を急きょ『宇田川を囲む会』に名称変更し、宇田川を勇気づけたといいます。BPでの投球を見る限り、効果は表れていないようですが」(スポーツ紙WBC担当記者)
BPでの乱調後も明るい表情を見せていたという宇田川だが、このままでは不安が残る。
「育成出身の宇田川にとって、WBCはまさに人生で大一番の晴れ舞台でしょう。本人もかなりのプレッシャーを感じているようで、内気な性格と相まって、精神的にかなり疲弊しています。ただ、死闘が繰り広げられる決戦で、弱気は最大の弱点となる。試合が始まれば他の選手は自分のコンディション作りに気を使わなければならず、いつまでも宇田川のことをかまってはいられません。いざ登板となった際、ビビッてBPと同じような投球になってしまわないか、栗山監督も懸念しているのでは」(スポーツライター)
ダルビッシュへの感謝を、結果で表すことができるか。
(ケン高田)