東映70周年を記念した歴史大作「レジェンド&バタフライ」が赤字興行の危機に瀕している。東映は2月21日、公開25日間で興行収入20億円、動員150万人を突破したと発表したが、
「総製作費20億円に対し、興行収入20億円では赤字興行に等しい。昨年末に封切りされた『スラムダンク』は興行収入103億円を突破して、まだまだ観客動員を伸ばしているのが、配給元の東映にとっては救いです。キムタクのファンである中高年女性のリピーターがいないのが最大の敗因。なにしろ上映時間が168分と長く、上映前の予告編を入れると3時間を超えます。いくらキムタクのファンでも、信長コスプレに3時間も付き合わされるのは苦行ですよ」(映画関係者)
昨年の「岐阜信長まつり」にキムタク参加が決まった際には倍率64倍、96万人の応募があったはずだが。岐阜県民は映画を見に行ってないのか。
岐阜県内の映画館は、ピンク路線を除けば6館。信長まつりが開かれた岐阜市内にはなんと、東映系の映画館がない。東宝系が1館、松竹と東宝が共同出資したシネコンが1館あるのみだ。両館でも地元の英雄・織田信長を取り上げた「レジェンド&バタフライ」は1日4回~5回上映されているが、東宝配給のドル箱「鬼滅の刃」の上映がメインになるのは当然だろう。
さらにジャニーズ事務所の後輩、Hey!Say!JUMP中島裕翔主演で、ベルリン映画祭でも上映された「マンホール」が2月10日、Kis-My-Ft2玉森裕太出演の「シャイロックの子どもたち」が2月17日、生田斗真主演の「湯道」が2月23日に次々と公開され、ジャニヲタの動員はこれ以上、見込めそうもない。先の映画関係者が苦笑する。
「信長まつりへの出演は、長年この祭に参加している地元出身の伊藤英明から話を聞いたキムタクの思いつきで実現しましたが、東映系の映画館がない岐阜でのプロモーション戦略は大失敗でしょう。突発的なアイデアに振り回された挙げ句の赤字興行では、東映社内の責任問題に発展します。信長まつりもあれだけ大騒ぎして、キムタクを引き立てて大人の対応に終始した伊藤の好感度が上がっただけでした」
キムタクの神通力も、もはや通用しなくなってきたようである。