「週刊誌でみのもんたを読めるのはアサ芸だけ」としたかったんだけど‥‥。困ったことに、毎週のように各週刊誌に私が出ちゃっている。別に私が世間を騒がせたわけでもないのに、記者が来るんだよね。「元気ですか?」とか、「何かないですか?」とかさ。何かしら答えると記事になっちゃうんだよ(笑)。
先日も「週刊文春」が「アダルトサイトについてコメントください」って電話してきてさ。この連載を読んでいるのかね。確かに、ここで「FC2」のことを書いたけど、開けっ広げは問題だって書いたわけで、その手のサイトの良し悪しなんて話せるわけがないじゃない。専門家でもないし、「FC2」や「XVIDEOS」やらを、なぜ知っているかを聞くのはヤボだってことも書いたはずだ。そういうくだらない質問には答えないよ!以上。
そんなわけで、本題に入りますか。
【安倍総理「対北朝鮮制裁」一部解除を決断】
政府は北朝鮮への経済制裁の一部を解除する方針を発表。日朝間協議で北朝鮮側が提示してきた拉致被害者の安否再調査についての実効性を担保できると判断したためで、拉致問題の解決への期待が高まっている。
「集団的自衛権」や「特定秘密保護法」とか、安倍総理にはさんざん文句を言ってきたけど、今回はほめたいね。若い時から熱意を持って拉致問題の解決に取り組んできた総理だからできた仕事だと思う。
政府は否定したけど、一部の報道では拉致被害者の生存者リストを提示してきたと伝えられた。北朝鮮のような国家が「誰をさらってきて、どこでどうしているか」をわからないなんてありえない。もしかしたら、残念ながら亡くなった方もいるかもしれない、生きていても“洗脳”されて、帰国したくないと言うかもしれない。それでも、二度と会えないと思っていた家族に一目でも会えるかもしれない。被害者家族に希望の光をともしたことはすばらしい。岸田外相にはお会いしたことないけど、一杯おごりたいぐらい(笑)。
確かに、北朝鮮は「瀬戸際外交」の使い手ですよ。くみしやすい相手じゃない。経済制裁の一部解除を発表したあとにも、日本海にミサイルを撃ってきて、どういうつもりなのか。
しかし、北朝鮮国内の経済が疲弊して、国民の食糧だって十分かどうかも怪しい。そこに加えて、中国と韓国が急接近して中国という後ろ盾が失われつつある中で、北朝鮮が慌てて歩み寄ってきた。これはチャンスだよ。対北朝鮮外交の米韓との足並みがそろわないとかいう指摘もあるけど、私は日本独自の路線でグイグイ進めていいと思う。
そもそも、北朝鮮の三代目、今の最高指導者である金正恩第一書記はスイスに留学していた。若い時にチーズフォンデュを食べていた男ですよ(笑)。西洋の文化も十分知っている。今の北朝鮮を「まずいな」って思うのが普通だよ。きっかけさえあれば、自分が吸った自由な空気を吹き込みたいと思っているんじゃないかな。
その流れもうまくつかめば、今回の制裁解除で大きく日朝関係が変化するかもしれないよ。人の往来も緩和されるみたいだけど、これを人的交流にまで発展させて、日本がドンドン北朝鮮に自由な空気を吸わせてやるべきだね。
もちろん、いきなり全開じゃなくて、こうチラチラと‥‥。まさに、巻頭の袋とじみたいに、チラチラ見ているうちに買いたくなっちゃう。小出しに自由な空気を送り込めば、北朝鮮も好意的になるはず。名付けて「袋とじ外交」(笑)。冗談はさておき、今回の制裁解除でいい方向に向かってほしいよ!
◆プロフィール みのもんた 1979年に文化放送を退社後、フリーアナとなる。以後、数々の番組で司会、キャスターを務める。1週間で最も生番組に出演する司会者のギネス記録保持者でもある。