日本のNHK Eテレにあたるイギリス公共放送「BBC Two」がジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川氏の性加害を取り上げた「Predator:The Secret Scandal of J-Pop」が現地時間の3月7日21時に放送された。今のところ日本の民放テレビもスポーツ紙も無視を決め込んでいるが、そうもいかないのがNHKだ。テレビ関係者が言う。
「ジャニー氏を『プレデター(捕食者)』呼ばわりするBBCがどんな新事実を暴くのか、期待されました。が、番組内容は過去にジャニー氏から性加害を受けたとされる元ジャニーズJr.3人の被害者インタビューと、過去に『週刊文春』が報じた『性加害報道』の焼き直し。期待外れに終わりました」
それでもNHKにとっては、都合が悪い内容だったという。テレビ関係者が続ける。
「NHKが頭を抱えるのは、ジャニー氏が『これ(性加害)を我慢しないと売れないよ』と恫喝して行為に及んでいた、という被害者の証言です。日本国内の視聴者はともかく、BBCの視聴者からすれば、NHKの番組に出演するジャニーズ事務所のタレントは『性加害に遭った見返りに公共放送への出演を勝ち取った子供たち』とみなされる」
BBCは世界40言語で放映され、昨年の視聴者数は5億人を突破した。
「タイミング悪く、NHKが全世界に放送している今年の大河ドラマの主演は松本潤で、織田信長を演じているのも岡田准一。さらにジュリー社長がお気に入りのなにわ男子の出演予定もあり、『ジャニーズ大河』と揶揄されるほどジャニーズのタレントがゴリ押しされている。裏を返せば、NHKはとうとう視聴率11%台まで落ちた敗因を『ジャニーズ事務所』に責任転嫁して逃げ切れる。海外の視聴者から『性加害に遭った元少年たち』という色眼鏡と好奇の目で見られる屈辱の上に、視聴率もふるわないとなれば、マツジュンは踏んだり蹴ったりです」(前出・テレビ関係者)
BBCは3月下旬に、同特番の日本語翻訳放送を予定しているという。どうするNHK!?