3月末にいよいよ開幕するプロ野球。どの球団も、実に4年ぶりに声出し応援が可能となるが、その一方で、開幕に華を添える始球式などの開幕イベントが「一風変わったものになる」という球団がある。
ソフトバンクは3月31日の本拠地開幕戦に、親会社の携帯電話CMに出演しているアイドルグループ・なにわ男子の西畑大吾、大西流星、道枝駿佑の3人が登場すると発表した。
また、芸能界屈指のオリックスファンで知られる同グループの藤原丈一郎は、4月4日に京セラドームで行われるオリックスの開幕戦始球式に駆けつける。ヤクルトの開幕戦には、乃木坂46の賀喜遥香が登板する予定だ。
と、これらの球団の開幕イベントは、これまでとさほど変わらないようだ。では「一風変わったイベント」の主催球団はどこかというと、
「西武です。熱狂的西武ファンのピアニスト・清塚信也氏が始球式を務め、地元の埼玉栄中学・高校のマーチングバンド部が演奏します。他球団と比べて、よりローカル色が強まっていますね」(スポーツ紙記者)
確かに地元の学生マーチングバンドの演奏などは、県民に愛される西武らしい演出だろう。ただ、他球団と比べて、華々しさという点では劣るかもしれない。これについては、西武が開幕戦以外で勝負をかけている、という側面もあるらしいのだ。前出のスポーツ紙記者が解説する。
「4月18日の主催試合はベルーナドームや大宮球場ではなく、東京ドームで開催されます。西武はこの日、テレビ朝日とTBSには球団CMを流し、始球式は球団OBの松坂大輔氏が行う。試合前には郷ひろみがミニライブを開催します。集客が見込める東京ドームにリソースをつぎ込んだ形ですね」
昨年の観客動員数がコロナ禍前の約8割にとどまった、といわれるプロ野球。開幕イベントの優劣はさておき、どの球団も、今季こそは多くのファンに球場に足を運んでもらいたいと願っている。