ダルビッシュ効果で将来、オリックス・山本由伸のパドレス入り確定情報が流れている。
今回のWBC取材に関わったスポーツライターは、次のように解説する。
「今回、ダルビッシュ有がWBCの宮崎合宿初日から合流できたのは、球団の極秘ミッションがあったからと言われています。それは山本や佐々木朗希などメジャー志向を持つ投手に、ある意味、パドレスへの移籍を勧誘すること。その成果は十分すぎるほどあったようです」
36歳という年齢を考えれば、ダルビッシュにとっては1年1年が勝負になる。それを来日前にパドレスが破格の6年契約を結び、送り出したのには裏があったというわけだ。
事実、ダルビッシュはWBCキャンプ初日から、投手陣に球の握りや投げ方、トレーニング方法、考え方に至るまで、全てをレクチャー。その上、選手たちと何度も食事会を開催した。自腹で計1000万円を超す食事代を支払ったとされており、今回の侍ジャパンは「ダルビッシュ・ジャパン」と呼ばれたほどだ。
その「効果」は早くも出ている。1、2年後にはポスティングシステムでのメジャーリーグ入りがほぼ確定している山本がいい例だ。WBC優勝が決まった後に行われたシャンパンファイトで、山本は「ダルさん、大好き」と絶叫。臆面もなく心酔する姿をさらしている。
パドレスの悲願は、いまだなし得ていないワールドシリーズ制覇だ。かつては資金力に乏しいといわれていたが、今は悲願達成のために資金をつぎ込んでいる。金銭的に他球団との争奪戦となっても、2年連続で沢村賞を獲得する日本一の投手を獲得することに支障はない。
山本はメジャーで、ダルビッシュと同じユニホームでのプレーを夢見ているはず。仮に球団がポスティングを認めなくても海外FA権を得れば、パドレス入りを選択するだろう。
佐々木もダルビッシュの虜になっており、今後は続々とパドレス入りに興味を示す投手が現れる。
「日本の一流ピッチャーが入れ食いなら、パドレスがダルビッシュと結んだ6年契約1億800万ドルなど安いもの」(前出・スポーツライター)
というわけだ。
(阿部勝彦)