スポーツ各紙がこぞって候補者として挙げるのはイチロー氏(49)、松坂大輔氏(42)、古田敦也氏(57)、工藤公康氏(59)らだった。中でもイチロー氏には、本命視されるワケがある。
「歓迎される最大の理由は栗山監督同様、アマ球界支援の姿勢があるからです。ここ数年、オフには帰国して高校野球指導がライフワークとなり、女子野球のサポートまで行っている。本人は引退会見で『僕に監督は無理』と話していましたが、プロアマすべてを味方につけられる唯一無二の存在として、周囲は放っておかないでしょう」(スポーツ紙デスク)
またイチロー氏は、対抗馬に名乗り出た原監督よりもスポンサーウケがいいとされる。
「彼が選手として出場した第2回WBCでは、日本マクドナルドがヘルメットにロゴを入れてスポンサードしましたが、背景には知名度、人気度、露出度で抜きん出たイチローの出場が大きな決め手になったといいます。イチローの存在でスポンサーの契約料が億単位で変わってくるとも。今大会のWBC放映権を購入したTBSも、イチローにベッタリです」(在京テレビ局関係者)
同じく、今大会を放映したテレビ朝日が囲うのは松坂氏だ。
「以前から指導者就任には乗り気ではありませんでしたが、名誉職でもある侍ジャパンなら話は別でしょう。イチローとも昵懇で、イチロー監督、松坂ヘッド兼投手コーチというバリエーションも考えられる。いずれにせよ、選手を招聘する際にも効果を発揮できる、ビッグネームの2人です」(スポーツ紙デスク)
一方で監督経験がある工藤氏も、一流プレーヤーたちを気分よくプレーさせるモチベーター的存在として適任との声も上がっているが、
「とはいえ、ソフトバンク時代に造反選手も出していた“好き嫌い采配”の監督が、メジャーリーガーに頭を下げて参加を取り付けられるかどうか‥‥。最近は娘のキャディーや、畑仕事の手伝いに精を出して第二の人生を謳歌していますからね」(球界関係者)
まだ結論は出ないが、次期監督の初陣は東京ドームで今オフ開催予定の「第2回アジアプロ野球チャンピオンシップ」。11月に迫っていることや組閣などを考えれば、夏場には正式発表される見込みだ。3年後の26年、至上命題となる「世界一2連覇」は、いずれの指揮官が達成してくれることになるのか。