3月に行われたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で侍ジャパンを世界一に導いた栗山英樹監督。凱旋帰国後の栗山フィーバーの余韻が続く中、新たな焦点は「侍ジャパンの次期監督を務めるのは誰か」である。
次のWBCが開催されるのは3年後の2026年。栗山監督の再登板を期待する声も少なくないが、監督自身は「求められれば」と態度を留保しており、球界からは「栗山さんはむしろ、縁の下の力持ちに徹することを望んでいるのでは」との声も聞こえてくる。
そんな中、次期監督の最有力候補と目されているのが、工藤公康氏だ。工藤氏は15年から21年までソフトバンクの指揮を執り、3度のリーグ優勝と5度の日本一に導いた実績を持っている。また、ヤクルト元監督の古田敦也氏、今回の侍ジャパンで投手コーチを担ったロッテの吉井理人監督、さらにはマリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターのレジェンド、イチロー氏も、工藤氏に続く有力候補として取り沙汰されている。
ところが、この流れに笑撃の「待った!」をかけた男がいる。お笑い界に君臨するマルチタレントのビートたけし、その人だ。
「事件」は4月2日放送の「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)で起きた。
侍ジャパンの次期監督問題について、出演者の一人が「たけしさんが次、監督をやってくれたらいいのに」と水を向けると、「そのまんま東」こと東国原英夫氏がすかさず「何を言ってるんですか」と横ヤリを入れた。するとたけしは、
「なんだよ。いいじゃねえか、オレがやったって」
まんざらでもない表情でこう切り返し、ポスト栗山への意欲を示してみせたのだ。
たけしが侍ジャパンの監督に電撃就任すれば、一世を風靡した「コマネチ!」のパフォーマンスが、今回の「ペッパーミル」に代わって塁上を賑わすかもしれない。
その時、二塁ベース上で3回、4回と「コマネチ!」を繰り返す大谷翔平の鬼の形相とその姿は、世界を震撼させる「翔タイム」…否、「笑タイム」として、WBCの輝ける歴史に長く刻まれることになるだろう。